翠と橙(みどりとゆず) vol.084 「え~~。うそうそ。信じらんな~~い。」
「え~~。うそうそ。信じらんな~~い。」
顔を真っ赤にさせて、今度は目を潤ませる絃。
「ほれ、その証拠。」
店員姿で、女性客と一緒に写っている絃。
絃、その画像を見て、
「あ~~~。」
翠、
「物凄い、上手に撮れてる。」
そしてスワイプして、
「…と、これ…、この人。絃…記憶ない…???」
そんな翠に絃、
「あっ。これ…知ってる、初めてお客さんから写真撮っていいですかって…聞かれた。」
「うん。そしてこの写真を撮った、この左側の女性。これ…ジェシカのスタッフなの。そして、このインスタの主。」
絃、
「う~~わ~~。」
「すみませ~~ん。お姉さん、お願いしま~~す。」
その客の声に絃、
「は~~い。」
翠、
「はは。絃絃、目尻、涙…。」
絃、
「あっ。ごめん。うん、ありがと。」
雅樂、
「ん~~~。かかかか。」
翠、
「そっか。絃…。うん。そういう事か…。」
そして店の中を見て、
「はは。」
雅樂、
「どうしたぃ、みど…???」
「ん~~。なんだか…女性客…増えたような…。それに…、年齢層…若い。」
薫郎、
「あっ…。そう…言えば…。ん~~でも、毎日、店に出てる訳じゃないから…。」
雅樂、
「まぁ~~。何にしても、ありがてぃ限りだ。」
翠、
「うん。そうだね。」
「う~~わ~~。」
その声と同時に、ベッドにダイブ。
「このまま…。寝ちゃいそう…。」
翠。
「まっ、ドタバタだったからな~~。」
薫郎、
「さき、シャワー、使うぞ~~。」
翠、
「ん~~。OK~~。」
そして、
「おっと、寝ちゃらんない。」
ベッドから起きてバッグからスマホを…。
「…っと~~。あはっ。ゆず~~。チーフ、今夜はありがとうございました~~。うんうん、初めてのラインか。かかかか。明日も仕事、頑張れよってね~~。送信。」
画面を切り替えて、スワイプ。
「おっ。あった、あった。この度、雅楽をインスタに載っけてくれてありがとう。お陰様で、物凄いお客がやってきた~~。何と行列、出来てた。っと~~。送信。」
そして10秒後、奈都から、
「うそ――――――――っ!!!」
翠、
「ほんと。」
「ごめ~~ん、チーフ。迷惑じゃなかった~~。」
絵文字もごめんマーク。
「なになに、とんでもない。店主も喜んでおります。」
「ごめ~~ん。まさか、行列までできるなんて、想像してなかった~~。」
翠、
「かかかか。ウチの店員を綺麗に可愛く撮ってくれてありがとう。彼女、涙流して喜んでた。」
奈都、
「うんうんうん。もんの凄い、可愛いくって、綺麗だよね~~。あれで、二十歳って。しかも、ナイスボディ。」
「はい。またのお出で、お待ちしておりま~~す。ではでは。」
「は~~い。おやすみなさ~~い。」
シャワーから出てきていた薫郎。
「ん~~。誰…???」
翠、
「かかかか。奈都。」
「へぇ~~。」
「お礼、言っといた。」
「はは。だよな~~。俺も…明日、お礼、言っとく。」
翠、
「うん。」
「さ~~てと。明日は朝からドタバタ。日帰り出張…。」
「あっ、仙台だっけ。」
「うん。ヤマチ、また新しく開拓しちゃって…。」
「さっすが~~ヤマチ。」
「あっ、そういえば…、今日、ルッポラって…。」
その時、薫郎のスマホに着電。




