↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
244/259

翠と橙(みどりとゆず) vol.244 「こっからは、俺からの提案。…って~~か。頼みだ。」

和江の父親、榊平、既に介護を受けており、

その父親の面倒を看るために、福島に引っ越すという事だった。


「不動産屋には、話は付けてあるから…。買い手があれば…。」

雄浩。


雅樂、

「…で、いつ…???」


「うん。明後日には…。」

「おぃおぃ。やたらと急だな~~。」


「仕方ないのよ、母親…亡くなって…、私たちくらいしか…いないもん。子供いないの…。姉たちは…鹿児島と広島だし。子供もいるし…。」

紘子。


雅樂、

「まぁ…なぁ。」


雄浩、

「そういう事だから…、雅樂じぃ。まず、挨拶って…感じで…。」


「おぅよ。元気でな。」





雅樂の話を聞いて翠、

「…そうだったんだ~~。」


薫郎、

「道理で…、最近、全然店にも来なくって、おっかしぃなぁって、思ってたんだ。…それで…。」


翠、

「そっか~~。うんうん。確かに。外でも、ここ1ヶ月、顔…見てない、雄さんとも、紘子おばちゃんとも…。」


雅樂、新聞を折り曲げて、

「…んな訳で…。…まっ、俺も…おめぇらに、言わずにいて、申し訳なかった。謝る。」

ペコリと。

「あんなに可愛がってもらってよ。最後に顔…見せてあげたかったんだけどよ。なんせ、急な事で…。」


翠、薫郎、

「ん~~~。」


「…で、こっからは、俺からの提案。…って~~か。頼みだ。」


翠、薫郎、

「はっ…???」


「これも、おめぇらに、何も話もしねぇで、俺の独断で決めて、申し訳ねぇと思ってる。…けどよ。」


翠、薫郎、

「…ん…???」


「隣の家、俺が買い受けた。」


その瞬間、翠、薫郎、

「え―――――――――っ!!!」


「そこに、みど、おめぇと…その…遊馬って人…、住んでくれねぇか…。」


いきなりの話に翠、

「あっ。あ、ああああああ。」

すぐさま、右手を振って、

「いやいやいやいや。いやいや。そんな…。」

左手を畳の上に。その手で体を支えるように体を後ろに、

「いやいやいやいや。そんな…、そんな…。雅樂じぃ、幾らなんでも…、そりゃ…無理でしょ。」


雅樂、いきなり、

「なんで~~~???」


「いやいやいや。…なんでって…言われても…。いきなり…。」


雅樂、

「…んじゃ、みど、おめぇ…、これから…、その遊馬って人と…、どうする…つも…。」


そう言われて翠、

「い…いや…。どうする…つもりって…、言われて…も…。」

薫郎の顔を見て、

「ユッキは…。部屋は元々ユッキの部屋だから…。ゆずが…。…でぇ~~。私は…どっか…アパート…。」


その途端、雅樂、

「けっ!!!そらみろ。どっちみち、アパート探すしかねぇんだろうが~~。だったら、いいじゃねぇか~~。隣に住んでもよ~~。え~~。」


翠、

「雅樂じぃっ!!!」


雅樂、いきなり翠の大きな声に、

「なんでぇ。」


翠、膨れっ面をして、

「そんなに…雅樂じぃに…、甘えらんないよ。」


その翠の声に雅樂、いきなり舌打ちをして、

「チッ。」

そして、怒鳴るように、

「…ってやんでぃ~~。いいかみど。俺にはかかぁもいねぇ。当然、子供もいねぇ。そんな俺に、最初、薫郎と言うひとりの男の子、高校から面倒みてきたんだ。俺に初めての子供が出来たみてぇによ~~。」


薫郎、

「雅樂じぃ。」


「そんな男の子に、更にまた、ひとりの大学生がやってきた。今度は女の子でぃ。俺ゃ、嬉しくってよ~~。」

そして、ひと呼吸置いて、

「そんな子供たちに、俺ゃ、何にも、出来てねぇ。…だからよ。…だからよ。少しぐれぇ~~。おめぇらに、何か…してやりたくてぇ~よ~~。」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。