翠と橙(みどりとゆず) vol.242 「みどとユッキの事…、雅樂じぃに…。」
そんな絃を見て翠、また、
「えっ…???」
絃、翠に急いで駆け寄り、
「みど。みどみど。ちょっ…。」
「えっ…???」
翠、いきなり絃から腕を掴まれて裏の方に…。
「えっ…???なになになに…???どう…。」
絃、
「みどとユッキの事…、雅樂じぃに…。」
翠、
「へっ…???」
「みどとユッキが、最近変だって…雅樂じぃ…。…だから。ユッキに…。雅樂じぃ…。」
「あっ。あ~~~。」
クシャリとした顔で翠、
「雅樂…じぃ…。あっちゃ~~。」
絃、困ったような顔をして…。
翠、
「気づいちゃったか~~。」
「うん。」
「言わなきゃ、言わなきゃって…。思ってはいた…んだ…けど…。」
絃、
「……。」
「さすがに…雅樂じぃ…。」
「まだ…お客さん…いるから…。…それに…、時間的にも…。」
「う…、うん。」
絃、店の中に戻る。
翠、薫郎の方を見て…。薫郎、翠の顔を見て…、
翠、薫郎に人差し指を上の方に…、薫郎、頷く。
翠、部屋に入り、ベッドにそのままバン。
「ふぅ~~~。」
夜11時過ぎ。薫郎、部屋の中に。
ベッドでそのままの翠、
「おつかれ~~。」
薫郎、
「おぅ。」
「雅樂じぃ…。」
「うん。」
そして、
「いやはや…。参った。全く…口…利いてくれねぇや。」
翠、少し間を置いて、
「やっぱり…。」
「まっ、当然か…。かかか、絃には、いつも通り…。」
翠、そんな薫郎に、
「うん。そうだよ、絃は…。」
そして数秒の沈黙。
翠、薫郎、同時に、
「明日…。」
翠、
「うん。」
薫郎、
「明日、店…休み。」
「うん。」
「俺たちの事…、雅樂じぃに…。」
翠、
「うん。」
仕事をしながらも少し元気のない翠。
万美、翠の両肩をバン、
「どした~~???」
翠、
「うぉい…???びっくりした~~。」
「なにやら…朝から…。ん~~???」
そんな万美に翠、
「ふん。かかかか。雅樂じぃに、バレた。」
その瞬間、万美、
「へっ…???」
目を真ん丸にして、
「あっ。あ~~~。」
そして顔をくしゃりと、
「あっちゃ~~~。」
翠、口をへの字にして、
「ふん。」
「ユッキ…、今日、店、休みだから、今夜、雅樂じぃに、話すって…。」
万美、
「わお。」
そこに、資料を両手で持ちながら、自分の席に戻ってきた橙、
「よいしょっと。」
そんな橙を見て翠、
「ふふ。」
にっこりと。
万美もそんな橙を見てにっこりと。
翠、
「ほぃ。仕事、仕事~~。」
夕方、礼人と永亮、
「ユッキ、たまには…どうだぃ。」
右手で口に。
薫郎、
「あ~~。悪ぃ~~。今日…ダメなんだ。」
「へっ…???雅楽…今日…、休みじゃ…。」
永亮。
薫郎、
「うん。…なんだ…けど~~。ちょっとな…。」
ふたりに謝るように、
「悪ぃ~~。」
礼人、
「んじゃ~~。しゃあねぇか…。」
その時、薫郎のスマホにライン。翠から、
「――行くよ。」
薫郎、
「おっと。俺も…そろそろ…。お疲れ。」
そして薫郎、通路を歩きながら…。
そんな薫郎の後を追うように翠、
「おつかれ~~。」
礼人、
「なんだぃ、みどとか…。かかかか。」
万美、尋音、
「さてさて。どうなることやら…。」
橙、そんなふたりに、
「へっ…???どうした…ん…。」
万美、
「あんたはいいの。ふたりに任せない。」
橙、首を傾げて、
「へっ…???」
エレベーターの中で翠、
「まだ、雅樂じぃには…。今日の事…。」
薫郎、
「俺が電話、話があるって…言っておいた。」
「うん。」
茶の間のテーブルの上のお茶を飲みながら雅樂、
「…で、話ってぇのは…???ユッキ。」
薫郎、
「雅樂…じぃ…。」
翠、
「あっ。あ~~。あ…。あ…、あの…、ユッキ。私から…話すよ。」
その翠の声に雅樂、
「ん~~~???」




