↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
236/259

翠と橙(みどりとゆず) vol.236 「おぅおぅおぅ。健闘を祈る。」

そして、雅楽、「定休日」



残業中の翠のスマホに絃からライン、

「――じゃ、行ってくるね。」


翠、

「――うん。健闘を祈る。」


そして絃から返信、

「――決闘じゃないんだから…。ははは。」


「――おぅ。店長には、よろしく言っておいたから…。」

「――ありがと。」


絃、生まれて初めての男性との待ち合わせである。


翠、

「ふふ。た~のしみ~~。」


万美、

「ん~~???絃…???」

椅子をスライドさせて。


翠、

「うん。これから…ルッポラ。」


「おぅおぅおぅ。健闘を祈る。」

「かかかか。それ、言っといた。」


「かかかか。…あっ、それは良いけど…あれから、ユウマと…???」


その声に翠、

「ふん。まっ、連絡は取ってるよ~~。お陰様で、毎日。」


「おやおや。…けど…、良くユッキ…。」


そんな万美に翠、笑いながら、

「いやいやいや。そこはそこ。部屋で、ラインしてたって、あんたらと同じでしょ。誰とラインしてるかなんて、分かるはずないでしょ。ユッキだって、ゆずと毎日、ラインしてる…だろうし…。フレバーの事だってあるし…。」


万美、話を聞きながら、

「ふんふんふん。まっ、そっか…。でも…、ユウマのアパートには…。」


翠、間髪入れずに、

「ま~~だ。行ける訳ないでしょ。まだリハビリ中…。…でも…、まぁ…、あと…数週間…かな~~。どんどん回復してきてる。凄いよ。脳梗塞になって…。こんなに回復早くって…。」


「だ~~ね~~。」


その時、

「ごめん。私…お先で~~す。」

向かいの席から尋音。


翠、

「ふん。お疲れ~~。かかかか。久し振りに…壇君か。行っといで~~。」


尋音、ふたりに右手を立てて、

「スマン。では…。」




そしてそれから30分後、翠、

「コバちゃん、お先で~~す。」


呉羽、

「う~~ん。お疲れ~~。」





そして火曜日、東京駅。

「お~~っと~~。ゆず、早いな~~。」

薫郎、バッグを左手に、右手で橙に合図。


橙、

「うん。へへへ。」


けれども、新幹線の中で橙、30分も経たないうちに…、

「ス~~。ス~~。」


薫郎、

「はぁ…???おま…、夕べ、何時に寝てんだよ。かかかか。」




そして仙台到着。橙の頭をツンツンツン。

「ゆず…仙台…着いたぞ。」


橙、

「…ん…???」

いきなり目を開けて、

「わっ!!!」

いきなり薫郎の左肩から頭を上げて、

「わっ!!!わわわわわわ。ごめん。ユッキ。私…。」


薫郎、

「はい。ぐ~~っすりと、眠ってました~~。」

自分の左肩をぐりぐりと回して、

「あ~~~。」


橙、

「えっ…???へっ…???…まさか…、私…。ずっと、ユッキの肩に…。」


薫郎、

「かかかかか。おま…。首…大丈夫かぁ~~。俺…、全~~然…、動けなくってさ。」

そして、自分の左肩を見て…、

「よだれ…ないよな。」


橙、真っ赤になって、両手で薫郎の左肩をペン。

「もうっ!!!」


そんな橙の顔を見て、

「おぅ。良い顔、してる。」


橙、

「ユッキ…。もぅ~~。」


「行こか。」

「うん。」


そして出口に向かうと、乗務員の女性、橙の顔を見て、思わずクスリ。そしてお辞儀を…。


その瞬間、薫郎、口を押えて、

「ぷふっ。」


橙、恥ずかしさのあまり、顔を赤くして、乗務員にペコリとお辞儀をして、

薫郎の左手を引いて、小さな声で、

「何…???乗務員にも、見られて…。」


薫郎、

「あ、あ~~。いや…、だって。前から歩いてくれば、自然に…目に付くでしょ。」


橙、自分の顔を左手で覆って、

「恥ずかしい~~。」


薫郎、

「かかかか。今更言っても…。なぁ~~。」


橙、頻りに下を向いたままで…。


ホームに立って、歩いて薫郎、

「かかかか。おっかし~~。」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。