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翠と橙(みどりとゆず) vol.231 頭の中で、「…ユッキ…。覚えてくれてたんだ。」

飛香、そのチャームを見て、

「わは。かっわいい~~。」


橙、そのチャームを見て、頭の中で、

「…ユッキ…。覚えてくれてたんだ。」




仙台にいたとき、橙は恐い夢を見た。その事を渚沙に話して…。

渚沙も、橙が初めて、仙台に来て、右も左も分からず、

しかも、一緒の人が病院に入院。

不安だらけの橙を気遣い、少しでも不安が拭えるようにと、

ふたりでショッピングモールを訪れ、ウィンドウショッピングをしていた時に、

ショップで幸運のお守りとして、橙に買ってあげたものだった。

その時、一緒に買ったものに、薫郎には、象のチャーム。




歩きながら思い出し笑いをして橙、

「ふふ。」


飛香、そんな橙に、

「ん~~???どしたの~~ゆずちゃん…。思い出し笑い。」


巽、そんな橙を見て、にっこりと。


寺崎、万美たちに、

「じゃ、私たちは…こっちでタクシーで。」

駅前で。


万美、尋音、

「あっ。はい。お疲れさまでした~。ありがとうございました~~。」


流歌、

「うん。おやすみ~~。ありがとう~~。じゃね~~。ゆずちゃ~~ん。」


橙、そんな流歌を見て、

「あっ。はい。ありがとうございます。おやすみなさい。」



タクシーに乗り込み、寺崎、

「ふ~~ん。遊馬…巽。木葉さんと一緒。あのふたり…。」


流歌、

「ううん…。木葉さん。ゆずちゃん。あの子はユッキだよ。そして、ユウマは…みど。」


「ふん。」

「けどね~~。かかか。ふたりともに、おんなじところ…住んでいるんだよね~~。」


「そうなの…???」


そんな寺崎に流歌、

「ふん。みどはあの焼き鳥屋、雅楽でユッキと同棲。ユウマとゆずちゃんは~~。同じアパート、しかも、隣同士。」


「ほぅ~~。こいつは…面白い。…けど…、今の時代…、幾ら同棲してはいても…、一緒になれるって…保証は…。」


そんな寺崎を見て流歌、寺崎共々、

「…ない。」


流歌、

「…んだよね~~。」


寺崎、

「かかかか。まっ、そういう事~~。さてさて。」






「が~~~。みど、俺、先…シャワ~~。かかかか。汗だくだわ。」

薫郎、珍しく、鞄とスラックス、そして上着にワイシャツ、肌着までベッドにバン。

トランクスだけで、バスルームに。


翠、

「かかかか。はいはい。お疲れ~~。どぞ~~。」


翠、冷蔵庫からウーロン茶の入っているプラスチックボトルを出して、グラスに。

そして一口。そして薫郎の脱いだものをハンガーに。


そのとき、上着の内ポケットに左手が当たり、何かしら膨らんでいる感触、

「ん…???なんだ…???」

内ポケットに左手を入れて、中の物を、

「ふん…???像の…、チャーム…???…こんなの…ユッキ…、持ってた…???…かな…???」


別に気に留めることなく、

「まっ。いっか…。」




薫郎、シャワーを浴びながら、

「ゆず…、あいつ…、やっぱ…、持ってたんだな…。チャーム。…ふっ。渚沙さんか~~。いい人…だったな~~。」

そして、頭の中で、

「…ゆず、また一緒に、仙台…行こか…。はは。」





電車の中で巽の隣で橙、

「クシュン。」


巽、

「ふん…???風邪…???」


橙、

「ううん、ううん…。違う、違う。」

橙、頭を傾げて…、

「誰…???私の噂…???」


巽、

「ほぃ。駅、着いた~~。」


「あっ。うん。」






ベッドの中で翠、

「ユッキ、可愛いの…持ってるね~~。くくくく。」


薫郎、缶のビールを飲みながら、

「はい…???」


翠、チャームのループを摘まみながら左右に揺らして、

「これ、な~~んだ。」


薫郎、

「わっ。わわわわわわ。お~~~い、みど~~。」


「きゃっははは。あ~~げないよ~~。かかかか。」

「こら~~。」






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