翠と橙(みどりとゆず) vol.229 「自分の心を動かしてくれる人。」
「そして、その副社長からウチの豊橋が彼の事を聞いて、…んじゃ、私の知り合いにひとりの女性がいる。…ってんで、流歌が…。」
寺崎。
「なぁ…。」
流歌を見て…。
流歌、
「うん。…私も…彼と半年…付き合ったけど…。」
そこで流歌、恥ずかしそうに笑いながら、
「へへ。決めちゃった。」
翠、
「へぇ~~~。」
「自分の心を動かしてくれる人。そんな人と巡り合える…なんて…。良いよね~~。…しかも…、彼も…、かっこいいもんね~~。」
そんな寺崎の声に流歌、思わず寺崎に、
「あっかんべぇ~~。かかかか。」
寺崎、
「誰だっけ、芸能人の…。誰に似て…。」
流歌、間髪入れずに、
「野村周平。」
その途端、翠、
「うそ――――――――っ!!!!」
その翠の声が後ろの万美たちにも届き、万美、尋音、
「ふん???どした???」
ぞろぞろと翠の後ろに集まる面々。
翠、
「かかかか。流歌さん…来年辺り、結婚するんだって。」
万美、
「わ~~お。おめでとうございます~~。」
流歌、
「ありがとうございます。」
翠、
「…で、相手の方が、凄いよ。俳優の野村周平に似てるんだって。」
その途端、橙、
「うそっ!!!へっ!!!凄~~い。」
その橙の声も大きかった。
いきなり薫郎、厨房から、
「…ん…???」
いきなり大きな声を出した橙が、
「あっ…。ごめんなさ~~い。」
そんな橙を見て一同、どっと笑い、寺崎、
「かっかかかか。元気いいね~~。ははは。うん。」
橙、赤い顔して、
「すみま…せ~~ん。」
そんな橙の顔に薫郎、にっこりと。
寺崎、
「しっかし、ジェシカにも、綺麗な人…ばかりだよね~~。」
万美、
「あらら。寺崎室長~~。お目が高~~い。」
「ははは。…って~事は…、みんな…彼氏…いるとか…???」
万美、寺崎の後ろで、にんまりと、
「ん~~~???さぁ~、どうでしょう~~。」
「おやおや。…ってぇ~事は…。」
そして、雅樂を見て、
「ねっ、大将~~。」
雅樂、
「へっ…???…ん~~。どんなもんで、やんしょうかね~~。けけけけ。」
「お待たせしました~~。」
絃が寺崎の前に新しいメニューを。
「それに、店入ったときから、良い顔、してんだよ、この子が。」
絃を見て寺崎。
絃、
「へっ…???」
翠、
「なんたって、彼女は、ここの…看板娘ですから。」
流歌、
「こんにちは~~。初めまして。」
寺崎、
「道理で~~。」
絃、
「鏑木絃と、申します。」
「かぶらぎ…いと。へぇ~~。いとちゃん。可愛い名前だよね~~。」
流歌、絃に向かって、
「女優の…小倉優香に…似てない…???」
絃、
「へっ…???」
万美、尋音、そして飛香、
「ん…???小倉優香…。」
絃、
「……って…、誰…???」
万美、尋音、そして飛香と…橙も、自分のスマホで…。
そして、それぞれ、
「あっ。あ、あ、あ~~~。似てる~~。」
絃、思わず、
「へっ…???えっ…???」
流歌も自分のスマホで、寺崎の前に、
「この人。」
橙、絃にスマホの画面を。
「ほらほら。」
寺崎、
「ほぅ~~~。」
そして絃を見て、
「かかかかか。似てるよ、君。」
絃、思いっきり照れて、
「え~~~~。」
飛香、
「似てる、似てる~~。絃ちゃ~~ん。」
絃、
「かかかかか。ありがと。」
万美と尋音、そして翠も、顔を見合わせて、
「ねっ。」
寺崎、
「ん~~???」
「こんなに可愛いのに、彼氏…いな~~い。」
その声に、寺崎も流歌も、
「え―――――――っ!!!勿体な~~い。」
薫郎、その声に、
「かかかかか。でっしょう~~。」
巽、
「ふん。確かに。」




