翠と橙(みどりとゆず) vol.225 千慧、目を細めて惇哉を見て、「ま~た、と~ぼけちゃって~~。」
千慧、目を細めて惇哉を見て、
「ま~た、と~ぼけちゃって~~。」
寺崎、変顔で、
「あはははは…。」
惇哉、
「いや…、だ~~ってさ、そんな…まともに言っても、面白かないだろ。」
小さな声で千慧に。そして腕組みしながら、両肘をテーブルに付けて、
「けど、雅樂じぃ…、この事…知ってんの…???…まさか…ふたり…共に…。」
千慧、
「さ…ぁ…???」
それぞれが飲んで食べて。翠も隣の流歌と楽しく話しながら…。
「それはそうと、遊馬君。」
惇哉。
巽、
「あっ。はい。」
「大変だったね~~。長期…入院。」
隣の寺崎も、
「僕も、あの日、流歌から聞いてビックリして。」
巽、
「僕も…まさか…僕が…って…思って…。」
少し恥ずかしそうに、
「ん~~。…でも、まっ、なんとか。はい。」
そして見回して、
「多くの方々に、何度も見舞ってもらって…。」
千慧、
「とにかく、ポジィティブよね~~。かなり早い回復って…聞いてるけど…。」
呉羽、
「うんうん。」
巽、
「みなさんに…感謝です。ありがとうございました。」
その場で丁寧にお礼をして。
「それを…言うんなら、俺だって…。」
薫郎、慌てて頭の後ろを掻きながら。
「そうだぁ。ユッキ。うん。」
惇哉。
流歌が寺崎に、耳打ちして。
寺崎、2、3度頷いて、
「ふ~~ん。うんうん。ほぅ。それはそれは。ユッキが、腹膜炎。」
惇哉、
「しかも、仙台で数日の入院。そして東京でも、一週間ちょっと…かな…。」
寺崎、
「仙台で…、そして東京で…。」
呉羽、
「ゆずから電話があって、と~にかくビ~~ックリ。…そういう意味では、ゆず…頑張ったよね~~。」
そんな呉羽の声に橙、思いっきり顔を赤くして、
「いえいえ…はははは。」
「あっ。そうだ、ゆず~~。お姉さんに、くれぐれも…お礼…お願い。」
「はい。ありがとうございます。」
「あの時、ゆずのお姉さんの咄嗟の判断で、ユッキの病気…分かったから。」
寺崎、
「ゆずのお姉さん…???」
呉羽、
「えぇ…。杉浦が、病院に搬送されて、検査してもらって。それから、ゆず…、木葉に…詳しい事を…。その時、まだ動転している木葉の代わりに、傍にいてくださってた木葉のお姉さん。医師にも気づかれないように、木葉のスマホ…通話、切らないで、そのままにしてくれたんです。」
寺崎、
「へぇ~~。」
続ける呉羽。
「だから、その時点で、杉浦の状態、病名も分かって…。」
「すぐに…院瀬見に、報告…出来たと。」
今度は千慧。
「仙台の時は、ゆずが、ユッキ…ずっと、看てくれててな。ゆず、お疲れ。」
惇哉の声に橙、
「ありが…とう…ございます。」
そして小さく、
「へへ。」
薫郎も、
「あんときは、ありがとな。うん。助かったよ。」
寺崎、
「知らない場所。まっ、今まで、滞在してない場所で、いきなり。なんて事になったら、ほんと、感覚的にも…ビビるよね~~。」
そして、柴乃がテーブルに、
「お待たせしました~~。こちら…デザートになります~~。」
その瞬間、尋音、飛香、
「わっ!!!」
万美、橙、
「びっくりした~~。」
尋音、
「みど、みど、あのアイスクリーム~~。」
翠、
「へっ…???」
尋音、
「めっちゃくちゃ美味しいの~~これ~~。」
そんな尋音の声に翠、
「あっ。あ~~。はいはい。うんうん、これっ。」
隣の巽、
「うん。デザートのアイス…。」
翠、巽の右肩をペンと。
巽、
「えっ…???」
翠、
「ユウマが発案者。だって~~。」
それぞれの前にデザートを置きながら柴乃、そして珂帆、
「ふふふふ。」




