翠と橙(みどりとゆず) vol.218 呉羽の机の電話に内線。
呉羽の机の電話に内線。
「はい。ジェシカ、矢萩です。……。あ~~はいはい。分かりました~~。今、向かわせます~~。」
そして、
「みど~~。草島さん、着いた~~。」
翠、その声に、
「は~~い。分かりました~~。」
席を立ち、ドアに向かう翠。
そして事務の受付で…。
手を挙げて流歌、
「しばらく~~。」
にっこりと翠に。
翠、
「へっ…!!!」
流歌の隣にいる男性、こちらも手を挙げて、
「ヨッ。しばらく。」
翠、
「う~~っわ。びっくり~~。室長~~。」
いきなりふたりに駆け付けて、
「その節は、どうも。お世話になりました~~。はははは。」
流歌と一緒に来たのが、寺崎歩ロンド、企画開発室、室長である。
寺崎、
「かかかか。お忍びでね。社長から、流歌のボディガードって言われて、着いてきた。」
翠、
「凄~~い。大歓迎です~~。キャハハハ。是非、是非、ご案内します~~。」
流歌、大喜びして、
「お願いします。あっ。その後、ユウマさん…???」
小さな声で流歌、翠に。
「えぇ。今は自宅で、療養中のようです。」
「そっ。良かった。」
そしてジェシカフロア。
翠と一緒に入ってきた男女を見て呉羽、その場を立ち、ふたりに挨拶。
そんな呉羽を営業ブースから見る千慧。
呉羽、千慧の方を向き…。
千慧、すぐさまブースから出て、いきなり、
「寺崎室長――――――っ!!!」
その声にブースの中、薫郎、いきなり椅子から飛び上がり、
「!!!!」
寺崎、両手を挙げて、
「まぁまぁ…。」
呉羽、
「????」
千慧、いきなり、
「ユッキ!!!」
薫郎、
「はいはいはいはい。」
翠、
「ご紹介します。…って言うか…。かかかか。これは~~。」
前方から駆け寄る千慧。
寺崎、千慧に、
「ヨッ。」
千慧、丁寧にお辞儀をして、
「寺崎室長……。いきなりで…。」
寺崎、
「かかかか。ごめん、ごめん。ヤマチさん。今日は…お忍びで…。はははは。」
千慧、
「お忍び…???…それに、ヤマチって…。」
恐縮しまくりで千慧、
「ありがとうございます。」
そして呉羽を手招きして。
呉羽、すぐに名刺を…引き出しから。
千慧、ふたりを呉羽のデスクに。
千慧、
「こちら、総合デパート、ロンドの企画開発室長の寺崎歩さん。そして、主任の草島流歌さん。」
寺崎、
「お忍び、お忍び。」
呉羽、
「ジェシカの矢萩と申します。突然で、申し訳ありません。」
寺崎、
「いえいえ。どうも…。」
フロア内を見渡して、
「へぇ~~。良い感じのフロアですね~~。うん。みんな、頑張ってる。みど~~。お疲れ。」
いきなり。
呉羽、千慧、
「みどって…???」
寺崎、
「いえね。最初に、彼女に会った時、僕、彼女に恥ずかしいとこ、見せちゃって。」
そして翠に向かって、
「みど~~、あんときはごめんな~~。」
翠、いきなり顔を真っ赤にさせて、右手を左右に振りながら、お辞儀を。
「かかかか。あの日から、流歌…、いや…、主任と一緒に、もう…みどって…言ってますよ。」
呉羽、そして千慧、共に、
「ありがとうございます。」
寺崎、もう一度、周囲を見回して、
「あ~~。いたいた。ユッキ。」
薫郎に右手を振って。
薫郎、そんな寺崎に、こちらも恐縮しまくりで、丁寧にお辞儀を…。
「もぅ~~、ヤマチにコバ。みどにユッキ。ロンドじゃ、有名ですよ。それに、ボス…??? 院瀬見さん。」
呉羽、
「恐縮です。」




