翠と橙(みどりとゆず) vol.183 珂帆、「へっ…???巽くん、ゆずちゃんの事…。」
橙、
「いっけな~~い。ユッキの東京戻って来たのと、巽のおかあさんの事で…、阿川さん…。…怒ってるだろうな~~。や~~っば。」
すぐさま履歴で渚沙の名前をポン。
病室のドアを開けて…。
「こんにちは~~。」
巽、
「あ~~。店長~~。お疲れ様です。」
「お店…出る前ね…。ちょっと寄ってみた。」
珂帆。
「ありがとうございます。…世の中、3連休ですね~~。」
「うん。ウチは…関係ないけどね…。」
「当然です。お客様にサービスしないと…。」
「かかかか。その通り~~。…で…???昨日…???」
その珂帆の話に巽、
「へっ…???」
「ゆずちゃん。逢坂さんから連絡…あって…。」
「あ~~。うんうん。…ちょっとね…。かあさん…、ゆずの事…、ちょっと…気にしちゃってて。」
そんな巽の声に珂帆、ベッドに近づきながら、
「ふ~~ん。」
そして、
「ゆずちゃん、いい子…なんだけどな~~。」
巽、
「はは…。」
何かしら素っ気なさそうな巽の、そんな笑いに珂帆、
「へっ…???巽くん、ゆずちゃんの事…。」
思わず目をパチクリさせての珂帆。
「うそ…。まさか…。」
巽、
「えっ…???なんか…僕…???」
何かしら落ち着きのない表情で巽…。
珂帆も…、
「いや…。うん…。まぁ…。」
そして、
「でも…、巽~~。ゆずちゃんと…付き合って…、4年よ…。4年…。」
そんな珂帆に巽、
「えっ。え~~。ははは。」
絃と翠、電車の中で…。
「ねねね、みど…。」
絃、小さな声で、
「左端…。」
翠、
「…ん…???」
視線を左端に…。
すると…。
「さて…、これからどうな…。お~~~。」
絃。
高校生のような…。彼女と彼氏だろうか…。
いきなり男子が女子の左肩に、コッテン。
その瞬間、絃、小さな声で、
「やった~~。」
そしてそのまま男子、女子の…。結局…膝枕に…。
翠、思わず、
「ぷっ。」
女子、いきなり赤面状態で、両手で顔を塞いで…。
翠、
「かっわいい~~。」
何とか女子、男子の体を…。けれども、なかなか起きない男子。
そのまま女子、致し方なく、左手で男子の頭を撫でて、そして耳を触って…、
今度は何故か耳の穴に左人差し指を…。
絃、翠、
「わお。」
その瞬間に目を覚ます男子。いきなり女子の膝からムクッと起きて、
すかさず女子に対して頭を掻く。
女子は膨れっ面で…。
絃と翠、可笑しがって、
「ぷぷぷぷ。」
「くっくくくく。」
そしてスピードを下げて電車が駅に止まる。
女子、いきなり男子の右太ももをペン。
ふたりとも立ち上がり、男子は首をコキコキと振りながら。
何事もなかったようにドアに。そしてホームの方に…。
一度も振り向くことのない絃と翠、数秒後、また動き出す電車。
その途端、ふたり同時に両足をパタパタと、
「かかかかかか。」
両手も振りながら、顔を見合わせて、
「なに、あれ~~~。おっかしぃ――――――――っ!!!!」
翠、両手で顔を塞いで…、
「くくくくく。」
絃、
「みど~~。笑い過ぎだって…。」
そんな絃を見て翠、
「絃…あんたなんて、目尻に涙…。かかかか。」
絃、
「いやいやいやいや。かかか。」
窓に頭を付けて、
「おっかし~~。」
翠、
「はぁ~~。お腹…痛…。」




