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翠と橙(みどりとゆず) vol.164 呉羽、「みど、ユッキ、東京着いた。」

2日後、9月21日。橙はわずか数日ではあったが、

お世話になった田島川美耶子、そして夫でもあり、フレバーの専務でもある博陽に挨拶。

渚沙とは抱き合いながら…。

そしてフレバーの社員にも丁寧に挨拶をして再び病院に。


治療は継続中の薫郎、午前10時には救急車両で病院を出発。東京へと…。


薫郎の入院中に一度は見舞いに訪れた田島川美耶子、そして博陽。

「ゆずちゃん。頑張ってるみたい。渚沙と一緒に。」

「しかし、とんでもない事になっちゃったね~~。ユッキ。ははは。」


薫郎、博陽の口から出たニックネームに、

「えっ…???どうして…僕の…???」


博陽、

「ん~~。ユッキか…。阿川君が、教えてくれた。ゆずちゃんが、杉浦君を呼ぶときのニックネーム。かかかか。」


「阿川さん、綺麗で、素敵な人ですよね~~。」


そんな薫郎の声に博陽、

「ふん。けれども…未だに、男運に恵まれない。」


薫郎、

「うそ…。あれで…彼氏…いない…???」


美耶子、

「渚沙、あれだけの女性なのに…。まっ。甘えることがない…。…って言うのが、唯一の…欠点かな~~。」


「私たちも…、これでも…良さそうな男性…、紹介、しては…いるんだけど…。中々…。」

腕組みをして博陽。


薫郎、

「へぇ~~。」




そして夕方には東京の勝浦総合病院に到着。

橙から呉羽に、そして惇哉に。


呉羽、

「みど、ユッキ、東京着いた。」


翠、

「はい。私にもゆずからライン、入ってきてます。」


「うん。」


そして惇哉、

「来たか~~。」


出掛け先で千慧、

「OK~~。帰りに寄ってみる。勝浦総合病院だったわよね、コバ。」


呉羽、

「うん。よろしく。私も後で行く。」


「了~~解。」



呉羽から、出社はする必要ないから薫郎の傍にいてあげてと言われて橙、

そのまま薫郎を見守るように。


薫郎、

「東京…、帰ってきたか…。」


橙、

「うん。…後で、多分、みんな…来るかも…。」


「そっか。連絡してくれたんだ。」

「うん。こっち着いて、すぐ。矢萩リーダー、ユッキの傍にいてあげて、だって。だから、みんな、来るまで、いるよ。」


薫郎、

「はは。ありがと。」

そして、

「あ~~。ゆず、おま…。遊馬君…、行かなくっていいのか…???」


その声に橙、思い出したように、

「わっ!!!やばっ。巽…。今…。…あ~~ん。全然、連絡してな~~い。新幹線から、もう…必死だったも~~ん。」

困ったように、髪までぐしゃぐしゃにして…。


薫郎もそんな橙を見て困ったように…、

「おやおや。大変だ。大事な彼氏…。怒ってんじゃない…???」


橙、顔を膨らませて、

「…ん…もぅ~~。やっば~~。」

けれども、何故かしら、今、薫郎の傍で、そして東京に帰ってきた実感が、

不思議に橙の心を穏やかさにさせていた。


困ったようにしている橙を見ながら薫郎、笑顔で…。


そして、そんな薫郎を見て橙、顔を膨らませて…。

そして、笑顔に戻って、

「ユッキ…。」


「ん…???」


「ただいま…だね…。」

ニッコリと。


薫郎、一度瞼を閉じて、そして開いて、首をコクリ、

「ああ…。ただいまだ。」




そして、それから大凡30分後、ドアをガラリ。

「ハイ、ユッキ。ゆず。お疲れ。大変だったね~~。どんな感じ~~???」


千慧である。


「コバから連絡受けて東京…来てるって。」





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