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翠と橙(みどりとゆず) vol.160 「お姉さま、な~~んか、寂しいひとり暮らしですわね~~。」

病院を出て3人で歩きながら、

「何々、みど、ユウマのおかあさんと、良い感じじゃない。」

万美。

「ねぇ~~。」

尋音を見て。


「ふん。私も…好印象。と、見た。」

尋音。


翠、

「な~~に、言ってんのよ~~。」


尋音、

「ねね、ユウマって…、どのくらい…入院すんのかな…???」


「うん。昨日…本条さんから聞いた話だと…。ユウマの場合は…、1カ月から2カ月くらい…???かな…???まっ、状況によって、左右されるみたいって…言ってたけど…。ケースによると…、5カ月も…なんて…場合も…あるらしい…。」


万美、

「ふ~~ん。…って事は…、ユウマ…。うん。さすがに…早かったらしいもんね~~。倒れたときから。」


翠、

「うん。」


いきなり翠の脳裏に、あの時の事が…、一瞬目が潤んで…。


その目を見て万美、

「あっ。ごめん、みど。」

そう言って両手を合わせて、

「わ~~。思い出させちゃった~~。」

そうして翠の右側から翠を抱きしめて…。


翠、

「かかかか。な~~に言ってるかな~~。さっ、帰ろ。」


尋音、

「あっ。そういえばみど、ユッキから何か…???」


「ふん。メールなら今朝…来たよ、ラインで。連絡できなくってごめん。って…。まさか…、俺が救急車で運ばれるって…。バッカだよな~~って…。かかか、そうだよ、あんた、馬鹿だよ。あんまり心配掛けさせんなっ、メールしといた。」


万美、

「そしたら、なんて…、ユッキ…???」


「かかかかか。はいは~い。そして怒ったスタンプと、蹴りを入れたスタンプ。そしてパンチのスタンプに、ニッコリのスタンプ。そして、今日も頑張れよって…。」


尋音、

「さてさてさて。お姉さま、な~~んか、寂しいひとり暮らしですわね~~。」


そんな尋音に、

「バ~~カ。」


「なんなら…泊まり…行こうか…???」

万美。


「お願い…出来る~~。」

泣きそうな翠の顔。そして両手を合わせて。


尋音、

「行く行く。私、泊まりに行ったげる。」


「な~~んてね。」

翠、アッサリと。

「もう、泊まっている方…、いらっしゃいます。」


万美、尋音、

「へっ…???うそ…。」


「ほんと。絃がね~~。夕べにはもう…、自分の荷物…2階に運んじゃってた。まぁ、絃からすれば、勝手知ったる、私たちの部屋だから…。かかかか。」


尋音、

「わっ!!!絃から先、越された~~~。」


万美、

「おぅ、おぅ。さすが、雅樂じぃ仕込み。絃もしっかりと…抜け目…ないねぇ~~。」


翠、

「うん。二十歳にして、結構…侮れないところがある、あやつ…。かかかかか。」


「まっ。でも、それだったら、雅樂じぃも…安心か…。」

尋音。


「ふん。そのようで~~。」

にこやかに翠。


「でも、絃だって、少しの間でも、住み込みで、楽…かも…。」


「ふん、当然。光熱費、ただ、しかも…、食事は…全部、賄い。」

そして、

「だって、絃と雅樂じぃ、ふたりともに同じこと考えていたらしいから。」


尋音、

「へっ…???」


「ユッキが2週間近く入院って分かったときに、雅樂じぃから、おい絃。そして絃も、私、ユッキ来るまで2階に住む。みどさんと一緒。そしたら雅樂じぃ、おぅ、そうしとくれって。」


万美、

「なんと。」

そして、

「さすがに、弟子と師匠、息、合ってんね~~。」






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