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翠と橙(みどりとゆず) vol.156 シャワーを浴びながら橙、「夢…、見てた…、私…。」

シャワーを浴びながら橙、

「夢…、見てた…、私…。」


薫郎の容態が急変して、多床室から個室に移り、まさに重篤との連絡が橙に入り、

すぐさま渚沙と病院に。既に薫郎の口には酸素マスク。


橙、涙を流しながら、

「ユッキ。ユッキ。しっかりしてっ!!!!ユッキ!!!」

薫郎の体を揺する橙。


医師、

「東京の病院への転院の手続が終了して、その準備に入ろうとした矢先に、いきなり…。」


看護師の設楽、

「すぐに関係する方々に連絡を…。」


渚沙、

「先生…、手術では…???」


医師、

「患者がこの状態で手術は出来ない。ましてや、同意すら…。」


いきなり薫郎、嘔吐。そして、顔は蒼白。見る見るうちに血圧低下。


橙、叫ぶように、

「ユッキっ!!!ユッキっ!!!」

その瞬間、

「死んじゃいや――――――――――っ!!!!」


そんな夢を…。



シャワーを浴びながら橙、床に膝まづいて、

「ユッキ…、死んじゃ…やだよ。」

その時、薫郎の今までの顔が橙の頭の中で走馬灯のように…。

会社の中で薫郎とぶつかったときの事。

そして新幹線の前での薫郎の背中。

「ユッキ。」




3時間後、渚沙が橙の部屋に…。

「おはよ。」


橙、

「おはようございます。」


「どうしたの~~。物凄い顔。」

「うん。」


「ほぃ。朝ごはん。」

コンビニの袋を橙の目の前に…。


橙、パンを食べながら渚沙に夢の事を…。


その話に渚沙、

「はっ…???え…???え~~~???」

そして、

「おやおや…、それで…そんな顔かぃ。」


橙、

「だ、だって~~~。」


渚沙、

「うんうん。うんうん。ゆずちゃん、杉浦さん。やっぱ…、好きなんだ。」


その声に橙、

「あっ。いや…でも、ユッキには…。」


渚沙、

「うんうん。分かってる。昨日…聴いた。…でもさ…。気持ちって、正直だよ。」

そして、

「ほぃ。食べ終わったら、仕事、仕事~~。」







いつも通りに忙しいジェシカのフロア。


尋音、

「あ~~。みど、ロンドの草島主任、3番。」


翠、

「あい、あ~~い。」


呉羽、

「榛名~~。安奈(あんな)の仕様書、届いてないぞぉ~~。急いで~~、ライン…大丈夫なの~~???」


榛名、

「あ~~。はい。すみませ~~ん。」


万美、テーブルから離れて、自分の机の書類から、

「おっ、これだ。はいはいはい。」



そして一気に夕方に。


帰る支度をしている翠に万美、

「みど~~。」


翠、

「うん…???」


「ユウマ…???」

「へっ…???」


尋音、

「おっ供~~。へへへへ…。」


翠、いきなり目をパチクリ、

「万…、尋…。うそ~~~~っ!!!!」


万美、

「へへへへへへへ~~~。」


尋音、翠の耳に囁くように…、

「初恋の相手だもんね~~。」


その声に翠、目を閉じて、顔をくしゃりとさせて、

「うそ~~~~。参った~~~。マジで~~~。」


「抜け駆けは…、許さんぞ~~~。かかかかか。」

万美。



会社を出て、歩きながら、

「いつから知ってたの~~。遊馬君が…私の…初恋のユウマだって…???」

万美と尋音を交互に見ながら…。


万美、

「ん~~~。もしかして…、みどが気が付くより、前…かも…。かかかか。」


「はい…???」

そして翠、

「さすがに…万だ…。鋭い勘。」


尋音、

「まっ、ゆずには…悪いけど…。それは、それで…。どうにか…、なる…かな~~。」


翠、

「わ~~~。そりゃ、尋…、いじわるだ~~。」


「まま。まままままま。」





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