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翠と橙(みどりとゆず) vol.152 「病室で倒れちゃって。」

「疲れてたようね~~。」

初めて見る看護師。


そして、他の看護師も、

「おはよ。お疲れ様。起きた~~。」


橙、

「あ~~。はい。すみ…ません…。」


「病室で倒れちゃって。数人で、ここ、連れてきて、仮眠室で少し、寝てもらってた。」


そんな看護師の声に橙、

「あ~~。すみません…。ご迷惑…。」


「東京から来て、新幹線でいきなり彼が倒れて。ここに入院になっちゃって…。大変だったね~~。」


別の看護師、

「師長の設楽和津(したらかず)さん。」


橙、

「あ~~。はい。あ…。はははは。すみません。」

橙、看護師に丁寧にお辞儀をしながら…。


設楽、橙の顔を見て、左の口角に指を…。

「よだれ…。」


橙、慌てて、

「えっ???えぇ…???」

すかさず唇を拭いながら…。


設楽、

「かかかか。冗談よ。」


また別の看護師、

「もぅ~~。師長っ。」


一瞬笑って、そして、設楽…、

「これから、あなた…、どうするの…???泊り…???それとも…夜行…???」


橙、

「あ~~。いえ…、ホテル…決まって…。あっ…。」

急いでバッグからスマホを…。そして呉羽からのメールを確認して…、

「アルタス…ホテル…???」


「あ~~。近くの…。うんうん。あるある。」

先ほどの看護師。


「ひとりで…大丈夫かい。」

設楽。


「あ~~。はい。タクシー、拾いますから…。」

「鹿取(かとり)さん、タクシー呼んどいてあげて。巡視してくるから…。」


頼まれた看護師、

「はい。」


橙、

「すみません…。あのぉ~~。」


「ふん。良いよ、病室、案内する。」

看護師の鹿取。


「ありがとうございます。」





もう既に眠りに就いている薫郎に、近づいて、

「ユッキ、おやすみ。明日、来るね。」

そして、病室を出て、

「すみません、ご迷惑、お掛けしました。」


「ううん…。ふふ。気を付けてね。」

「ありがとうございます。」




橙、タクシーに乗り、行き先をドライバーに告げて。ホテルに着いてチェックイン。

部屋のドアを開けて中に、

「ここ…かぁ~~。」

そしてベッドに、そのまま…。






その大凡3時間前…。


「珍しいね~~。え~~。3人揃って…。しかも…、そちら…様は…、お初で…。けけけけけ。」

雅樂。


「まっ。たまには…雅樂じぃの顔も見なきゃ。」

惇哉。



「ここが…焼き鳥…雅楽…。」

珂帆。


厨房に回っている翠、

「店長、お疲れ様です。」


珂帆、翠を見てにっこりと。

「さっきはどうも…。」


巽の見舞いの帰りである。



「とにかく、雅樂じぃ、ごめんなさい。ユッキ。」

呉羽。


「私からも、ごめんなさい。」

千慧。


ふたり揃って雅樂に頭を下げて…。


「なになに、なに言ってやがんでぃ、ふたりして~~。よしてくれやぃ。」

雅樂。


惇哉、

「まさか…、新幹線の中で具合が悪くなるなんて…。」


呉羽、

「みど、あれからゆず…連絡は…???」


その声に翠、

「ううん…。多分…かなり…ショックなんじゃ…。」


珂帆、

「ゆず…。」


そんな珂帆に呉羽、千慧、

「えっ…???」


雅樂、

「腹膜炎…ってか~~。まさか…、あいつがね~~。」


珂帆の隣で小さくなっている万美と尋音。


雅樂、

「かかかか。いきなり、小さくなってんなぁ~~。」

万美と尋音を見て。


珂帆、

「ごめんなさいね~~。いきなり来ちゃって。」


万美、

「いえいえいえいえ。」


尋音、

「とんでもないです~~。」


店をぐるりと見まわして珂帆、

「でも…素敵なお店~~。忍~。連れて来たかったなぁ~~。」


惇哉、

「かかかか。」


万美、

「忍って…???」

尋音に向いて…。


尋音、

「ううん…???知らない。」






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