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翠と橙(みどりとゆず) vol.149 「渚沙…さん。こんなに綺麗なのに…。」

「阿川…さん…。あっ、いや…、渚沙…さん。こんなに綺麗なのに…。」

いきなりシートに座り直して、ジッと渚沙の顔を見て橙。


「かかかか。ありがと。素直に嬉しい。けどね~~。なんでだろうね。ほんとだよ。いいな~~って、思っている人でも…、1回…、2回、会ったら…、その後は…。みんな…ごめんなさいって…。」

渚沙。


橙、

「うそだぁ~~~。あり得な~~い。」


そんな木葉という女性に渚沙、

「ほん…と。どっか、キツイって言うのが…あるのかね~~。」

運転しながら、

「かかかか。」

そして、

「あ~~~。ごめんね。初めて話す人に、こんな話して…。…杉浦さん、初めて…会って…、っていう訳でも…ないんだけど…。ほら、以前にウチ来て、見学してったでしょ。」


「うん。」

「…あの時、いきなりピンときた。」


「へっ…???」

「あ~~。このふたり…、付き合ってるって…。」


橙、

「は…あ???」


「だって、いやいやいや。会社、見学しにきてて、あれだけ体もふたり、密着したように…。しかも、木葉さんと杉浦君、物凄い真剣さと、それからあんなにお互いに笑顔で、笑いながら…。」

そして少し考えながら、

「…とは言っても、傍にいる女性の人は…、間違いなく営業のトップか、なんか…。しかも、完璧にビジネスウーマン。そんな人と杉浦さん…出来ているなんて…思えなかったし…。それに、木葉さん、とっても…チャーミングだし…。」

口を尖らせて、渚沙。


橙、途端に、

「へっ…???あっ…???いや…。いやいやいやいや。私…。」

いきなり赤くなって、

「うそ~~~。あの時って、そんな…感じだった…???」

頭を右に傾げながら…。


渚沙、キョトンとして、

「ふん。いやいや。誰見たって、そんな風に見えるよ。あのふたり、出来てるって。」


途端に橙、両手をヒラヒラと振り、

「いやいやいやいやいや。全然…、全く…。私たち…。いや…、杉浦君と私、一切、付き合ってないから。」


渚沙、びっくりしたように、

「うそっ!!!!」


「…って言うか、杉浦君、今、ある人と、同棲中だから…。」


その声に渚沙、

「はいっ???うそ!!!」


橙、一瞬、

「あっ、ヤバッ!!!」


渚沙、左手を口に、

「う~~~っそっ!!!!マジで!!!…同棲って…。凄っ。」


橙、

「まじぃ~~~。言っちゃった~~。」


渚沙、

「かかかかか。OK。OK。極秘プロジェクト~~~。」


橙、渚沙に両手を合わせて、

「ごめんなさ~~い。」


「いやいや。びっくり。…いや…。…しかし…。ぷっ。でも…、ウチの女性陣、みんな…木葉さんと杉浦さん、出来ているって思ってるよ。」

「え~~~。参った~~。」


けれどもそんな橙に渚沙、

「でも…さ…。本当に、杉浦さんと…木葉さん…、何にも…ないの…???」


その声に橙、

「へっ…???」

目を見開いて。


渚沙、

「あ~~~。こりゃ、こりゃ。…な~~にやら…、ありそう…だね~~。…そして…、けど…、木葉さんにも…別に好きな人が…いるって~~~。かかかか。」


そんな渚沙に橙、まっすぐ前を向いて、口を尖らせて。


渚沙、そんな橙の顔を見て、途端に舌をチラリ。

「ふふ。」


「でも…渚沙さん…、良い匂い。そして…、なんだか…甘えたくなっちゃう。」

橙。


渚沙、

「え~~~へへへ…???」





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