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翠と橙(みどりとゆず) vol.147 橙、溢れだしそうな涙をぬぐい、そして唇を尖らせながら…。

薫郎、そんな橙を見て、

「ごめんな~、ゆず~~。」


橙、溢れだしそうな涙をぬぐい、そして唇を尖らせながら、

「もぅ~~~。びっくりしたじゃん、いきなり具合悪くなるんだもん。どうすればいいか、分かんなかったよ。」

目を腫らせながら…。

「さっき、先生から聞いた~~。腹膜炎。ユッキの場合は、急性なんだって。」


薫郎、

「急性…。」


「うん。いきなり激しいお腹の痛みだったから…。」

「あ~~、うん。今まで、こんな事…なかったもんな~~。初めてだよ。」


「食事はできないらしい…。でも、今もやってるけど、点滴で治療だって。入院になっちゃう。」


その声を聞いて薫郎、窓側を見て、

「そっか~~。入院…。」

そして橙の顔を見て、

「どのくらい…???」


「うん。一週間から二週間って…言ってたけど…。」

「あっちゃ~~。一週間から二週間。…まじぃ~な、こりゃ。」


「あとで、矢萩リーダーに電話する~~。」

「ん~~。」






病院から出て、歩きながらスマホからマップを…。

「…おっと。ナイス。」

手を挙げて、止まったタクシーに、

「すみません。………丁目…番の…フレバーまで。」

座席に落ち着いて、

「ふぅ~~。さてと。」

バッグからビジネス手帳を取り出して蘭。





「腹膜炎…。」

スマホを耳に田島川博陽。

「大変でしたね~~、木葉さん。…えぇ~~。ジェシカの矢萩さんから1時間前に連絡ありまして…。内容の方は…。……はい。はいはい。北原病院。はいはい。分かります。…そうですか~~。うん。」

そして一拍置いて、

「ウチの者、そちらに向かわせます。杉浦さんの事も心配ですが…。あなたの方も、このまま病院で…と、いう訳には…。こちらにいらっしゃい。私はこれから、ある雑誌社の編集者と会う約束あります。その後にでも…。社長と一緒に。はははは。社長、楽しみにしてましたよ、木葉さんと会えるのを。」


「ほんとですか~~。」

いきなり笑顔になる橙、スマホを耳に。

そしてベッドの薫郎に、右手でOKサイン。


薫郎、にっこりと笑って頷く。


「はい。はいはい。すみません。御手数お掛けします。…でも、専務に甘えて、良いんでしょうか。……あっ、はい。分かりました。」

薫郎に舌をペロリと出して。

「ありがとうございます。では…、お待ちしております。はい。失礼します。」

そして通話を切って。

「わお。他の患者さんいなくって助かった。検査かな…???ユッキ。田島川専務、会社においでって。」


薫郎、

「へぇ~~。」


「フレバーの人、ひとり、迎えによこすって。」

「凄いじゃん。」


「社長、私と会えるの待ってたんだって。」

「かかかか。そっか~~。うん。」


その時、着信音。

「あっ。えっ…???この番号って…???…誰…???…もしもし…木葉です。」


「ゆずか。俺だ。」


橙、その声に驚いて、

「お…、おじちゃん…。あっ、いや…。院瀬見マネージャー。」


薫郎、その声にいきな目を見開いて、口をすぼめて。


橙、

「あ…、はい。はい、は…。え~~~~!!!!」

思わず頭を押さえて…。

「あ…。いや…。え~~。そんな…事…、出来るんで…すか…???」


薫郎、

「…???」



椅子に座りながら、スマホを耳に惇哉、

「病院の方には、私の方から連絡…入れておく。ユッキ、いや…、杉浦の容態次第だが、すぐに手配する。」





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