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翠と橙(みどりとゆず) vol.139 「それにしても、遊馬君、女性にモテモテじゃな~~い。」

入院3日目。


知美、

「どう…、巽、食事…???」


巽、

「あ~~。もぅ…、食べるよ、腹減った~~。」


「先生からも許可…出てる。本人…飲み込めるなら、食事も大丈夫でしょうって…。」

そして、クスリと笑いながら…、

「まっ、レストランのメニューよりは…、残念ながら…って…。」


巽、

「かかかか。どうせなら、俺…作ろうか…。」



「期待…しっちゃおうかな~~。」

トレイに食事を持ちながらドアを開いて麗奈。

「はい。お昼から食事OKって事でね~~。遊馬君。」


知美、

「あは。沢木さん、ありがとうございます。」


「午後から、シャワーもOKって、許可…出てるよ~~。」


巽、

「本当っすか。あざ~~す。」


その声に知美、

「こら、巽~~、な~~に、その言葉~~。」


巽、

「くっ、いけね。」


「…でも、良かったよね~~。元気になれて…。」

麗奈。


巽、丁寧にお辞儀をして。

知美、オーバーテーブルを巽の前に。


「それにしても、遊馬君、女性にモテモテじゃな~~い。」


メニューを一口食べて巽、

「ふん…???」


「逢坂さんたち、綺麗だよね~~。」


そんな声に巽、

「あ…は…。いや…。うん。これ、旨い。」


「そぅ…???はは、良かった~~。結構…調理…、考えられているんだけどね~~。」

「いや…。結構…いいっすよ。うん。胃に嬉しいっすよ。素直に、ありがとうございます。」


「うん。厨房に…言っとく~~。」


巽、

「あの…、看護婦さん。」


「ふ~~ん…???」

「木葉…橙って…、看護婦さんと…???」


その声に知美、

「……。」


麗奈、

「うん。私の従妹なの…。歳の離れた…。」


巽、

「……。」


「今じゃ、あの子、あんなだけど、大学前までは…、とに~~かく…、地味な子でね~~。友達なんて、全然いなかった。…でも大学入って、それからか…。あの子…変わった~~。何が…あぁしたのか…???」

そして、

「あっ、ごめんなさい。私はこれで…後ほど、また、来ますから…。」


知美、

「ありがとうございます。」


ゆっくりと美味しそうに食事をする巽。


知美、

「かあさん、ちょっと出てくるね。ご飯食べてるとこ、あんまりジロジロ見てても…。」


巽、

「ふ~~ん…???…何今更…。何年も…一緒に住んでもいないのに…。」


「…ん…???ん~~ふふふ。」


そしてドアを開ける知美に、

「かあさん。」


「ん…???」

「ありがとね。」


知美、

「な~によ、今更…。はは。」


そしてドアを閉めて、廊下を歩き出す知美。

腕組みをしながら、右手人差し指を左二の腕でトントンと…。



そして、翌日からはいよいよ巽、リハビリへと…。




日曜日の昼下がりに、巽の病室に訪れた翠と薫郎、そして絃と橙。


薫郎、

「びっくりしたよ、脳梗塞なんて…。」


巽、

「すんません、ご心配お掛けしました。」

薫郎にお辞儀をして。


そして薫郎と翠に挟まれながらの女性を見て巽、

「はじめ…まして…???」


絃、少し緊張気味に、

「はは…一度だけ…。ほんの数秒…。」


巽、

「はは…、あのときは…どうも…。」


翠、薫郎、

「ん~~~???」


絃、巽の顔に、翠や薫郎が気づかないように顰めた顔をして、首を小刻みに右左に。


巽、目をパチクリと…。


橙、

「リハビリ…始めたんだ…???」





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