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翠と橙(みどりとゆず) vol.138 雅樂、「ふ~~ん…。寝ているみどを…その人…が…。」

「雅樂じぃは、分かんないよ。お店入ってきて、ものの1分で、出て行った人だから…。」

テーブルを拭きながら絃。


雅樂、

「なんだそりゃ…???そんな人…いたか…???」


「背が…高くって…。」

そして目を…瞳だけ右左に…、

「かっこ良かった。」


「は~~あ…???」

「180…は、あったかも…。」


「へぇ~~。180…。…ったら、院瀬やんと…、おんなじ…くらいか…。」


そんな雅樂に絃、

「ん~~。院瀬見…さん…。うんうん。…かも…。ん~~。見た感じ…、みどさんと…同じくらい…の…年齢…かな…???」


「ふぇ~~~。」


そして、少し黙り込む絃。


雅樂、

「……。…っとおぃ、絃。…おま…、そこで…黙ってどうする…???」


絃、

「へっ…???」


「あ、いや~~。話しの途中だろ…。」

「へっ…???あっ、そっか…。かかかか、ごめ~~ん。」


雅樂、

「いやいやいや…。…ったく、おめぇ…、調子狂うだろ。かかかか。」


「ほら。この前、みどさん、裏の玄関で眠ってたとき、あったでしょ。あの時、玄関まで、みどさん、送ってくれた人。」


その話に雅樂、

「へっ…???」

記憶を辿って、

「あ~、あ~。そんなとき…あったな~~。なんでみどが玄関で寝て…、な~~んて、思ってた…。…え~~。それ…、その…遊馬って、人…送ってくれたんかぃ。」


絃、

「ふん。」


雅樂、

「ふ~~ん…。寝ているみどを…その人…が…。」

と、口を尖らせて雅樂、数秒…、

「へっ…???どういぅこったい…???」


そんな雅樂に絃、

「さぁ…???」


雅樂、頭の中で…、

「…みど…。あいつ…。」






病室で達樹、

「ぐっすりと…眠ってんな~~。」


知美、

「え~~。多分…疲れたんでしょ。いつもは動いている人が、今じゃ、ベッドの中。それに、朝からいろんな人が見舞いに来てくれてたから…。ほら。」


病室のいろんな場所に、お見舞いの頂き物が…。


「いろんな人からいろんな話。当然、本人はわずかしか…動けないから…。その分、違う神経…使うでしょうし…。」

「まっ、そうだな…。」


巽は寝息を立てて眠っている。


「この子、巽…。」


達樹、

「ん~~???」


「好きな女の人…いるんじゃないかしら…。」

「はぁ~~あ???」


「レストランの人以外にも…、全く関係ない会社の人たち。しかも…女性だけでの…お見舞い。」

「ふ~~ん…???かあさんが言ってた、少し前までいた、綺麗処かぃ…???」


知美、

「…うん。」



「逢坂…さん…以外にも、なにやら巽を凄い気に掛けてくれてる女性…、いたみたい…。」

「ほぅ…。」





帰宅途中にコンビニで買ってきた弁当を食べ終わって、シャワーを浴びて、

テーブルの上でファッション誌を広げて、そしてノートを取りながらの橙、

ふとスマホのライン。

昨日までの巽へのメール、既読になっていなかったのが…ようやく既読の文字。


そして今朝の巽からのラインが、

「ごめんな。連絡できないで…。」


それからは…メール…、途絶えている。


ほんのりと目を潤ませて橙、

「巽…。」


ショートパンツにTシャツ姿。バンダナを頭の真ん中で結んで…。

鼻の下にはボールペンを挟ませて…。

「来週は…、ユッキと…仙台か~~。」

体育座りになって。両膝に両手を回して抱くように…。


尖らせた唇で…、

「ニュ~~。」




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