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翠と橙(みどりとゆず) vol.114 明るく振る舞う流歌。

そして、巽、

「んじゃ…。ここからは俺…。」


翠、

「うん。私も…。私…こっちみたい…。」


…と、ふたりともに、離れると…。


翠から先に、

「あ~~。」


そして巽も、

「あっお~~、みど…。」


お互いがお互いに振り返って、そして、お互いがお互いに、スマホを前に…。


翠、

「ユウマ、忘れて…。」


巽、

「あのさ。みどの…???」


そしてふたりともに、

「えっ…???」


巽、

「かかかか。」


翠、

「ぷっ。」


そして、巽、

「うん、ありがと。」


翠、

「サンキュ~~。」





数分後、事務の女性から総合デパート、ロンドの企画開発室主任の草島流歌(くさじまるか)に案内される翠。


「初めまして~~。お待ちしておりました~~。企画開発室主任を任されている、草島流歌と申します。」

丁寧に翠に挨拶する流歌。翠より早く名刺を差し出して。


翠、

「こちらこそ、初めまして~。株式会社アンジェリーナ、ジェシカの逢坂翠と申します。よろしくお願いします。」

流歌に応えるように名刺を差し出す翠。


流歌、

「ありがとうございます。嬉しいです。や~~っと、お目に掛かれました~~。今後とも、よろしくお願いします~~。」

明るく振る舞う流歌。

「ん~~。想像してた通り、素敵な方~~。」


翠、流歌のあまりにも気さくで明るい雰囲気に、

「あ…は…。…ありがとうございます。こちらこそ、今後もよろしくお願いします。」


そして周囲の社員にも翠を紹介する流歌。

20数名いる社員が、一斉に椅子から立ち上がり、翠に一礼をして、

あちらこちらから、「いらっしゃいませ~~。」の声。


その瞬間、翠、頭の中で、

「…わお。凄い。さすがだわ~~。」

そしてすぐさま翠の頭の中に甦る数分前。

ロンドに入ったときから、会う人会う人、とにかく丁寧に挨拶をして…。

しかも、途中で通ってきた部署の社員すら、机に向かっているにしても、

笑顔でお辞儀をするか、元気に、「いらっしゃいませ~。」の挨拶だったのだ。


そして企画開発室の社員たちから歓迎された瞬間に、


幾らか鼓動が高鳴ったと同時に、

ある種の感謝の気持ちが、目に表れて、


人には気づかれないようにも、僅かに目を潤ませた翠。

「…私たちなんて、まだまだだよ。これ見ちゃったら…。」


「逢坂さん。それじゃ、こちら。どうぞ。」

流歌、嬉しそうに翠に声をかけて右手を差し出す。

「室長に…ご案内します。」


翠、

「はい。ありがとうございます。」

そして社員たちにお辞儀をしながら歩き出す翠。


フロアの端の方にガラス張りの部屋がある。

その部屋に向かって歩く流歌と翠。…


ではあるが、そのガラス張りの部屋の中…。

机と椅子は見えるのだが…。


その瞬間、流歌、

「…???」

頭を傾げながら急ぎ足で、そして、ドアをコンコン。

「室長…失礼します。」

と、ドアを開けた瞬間。目の前に飛び込んできた光景に…、流歌、

「室…長~~。な~にをやってるんですか~~。」


流歌の後ろで翠、

「…???」


机の傍で、フロアに四つん這いになって、ティッシュペーパーで、カーペットを拭いている格好。

「あ~~。流歌。ははははは。ごめん、すまんすまん。コーヒー、ぶちまけちゃって…。かかかか。」


流歌、

「ま~~ったく、もう~~。」


翠、

「…???」




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