翠と橙(みどりとゆず) vol.110 「…ユウマに…聞かなきゃ、夕べの事…。」
尋音、
「あ~~ん。私も行きたかった~~。凄かったでしょ、今人気だから~~。」
翠、意外とタンパクに、
「うん。良かった。」
万美、
「ランウェイ。結婚式場のガーデン。完璧なるライトアップ。そして、新作尽くし。いいよね~~。」
翠、
「万…、あんた、昨日…コレクションに…来てた…???良く知ってるね~~。」
万美、
「いやいやいや。コバちゃんにちょっと…ね~~。聞いちゃった~~。」
「ふんふんふん。」
そして、頭の中で…、
「…ユウマに…聞かなきゃ、夕べの事…。」
飛香、
「それにしても、凄いですよね、ゆずさん。」
いきなり。
橙、
「へっ…???」
「だって、ゆずさんのデザイン…商品化するって…。」
尋音、
「うんうんうん。そうなの、そうなの、凄いよ~~この子~~。いつかしら…、私らに追いつくね~~。キャッハハハハ。」
「お~~い。尋~~。それ言ったら、コバちゃん、泣くよ~~。」
翠。
万美、
「かかかか。泣いた顔が想像つくよ。」
橙、照れながら、
「ありがと。」
語尾を強調して…。
そして自分のデザインの事が話題となり、橙、何かしら、ますます赤くなって。
万美、
「はぁ…???ゆず、何、そんなに照れてる…???」
そんな万美の声に橙、
「えっ…、えへへへへ…。そんな…私、照れてる…???」
4人が4人共に、頭をコクリ、
「うん。」
橙、
「あはははは。やだ、私…。」
翠、万美、変顔をして、
「何が…どうした…???おぃ。」
つまりは、仙台からの帰りの薫郎の背中に負ぶさった事を思い出していた。
そして、翠は翠で、頭の中で、
「…はて…、どうする…???ユウマに…連絡したい…けど…。」
ルッポラの電話番号は分かる。けれども、巽の連絡先が…分からない。
店の裏側のドアを開けて巽、
「今戻りました~~。」
柴乃、
「お帰り~~。お疲れ~~。」
バッグを所定に位置に戻す巽。
柴乃、
「巽~~。帰ったら、店長、話あるから部屋までお願いって。」
巽、
「あ~~。はい、分かりました~~。」
そして巽、部屋のドアをノックして…。
珂帆、
「はい、お疲れ、巽。」
巽、
「お疲れ様です。何か…???」
「うん。別に大した事でもないんだけど…。」
「はい。」
「来週の火曜日、名古屋に行ってくれない…???」
巽、
「はい…???名古屋…???」
「うん。名古屋で開かれる接遇マナーセミナーに参加して欲しいのよ。本店からの指示、各店1名ずつ。その日、巽、休みなんだけど…。しかも…、制限にマッチングするの…巽しか…いないのよ…。」
「あ~~、はい…。わかり…ました…。接遇マナー…ですか…。」
「あなたの場合…、逆に指導する…側で、申し訳ないんだけど…。うちの店舗で、スタッフいません。なんて言えないから…。」
「はははは。はい。大丈夫です。いいですよ、僕。分かりました。」
「ありがとう~~。た~すかった~~。」
そして、こちらでは…。
「杉浦先輩。」
橙。いきなり薫郎の席に。
薫郎、
「はい…???ぷっ。どしたの、ゆず~~。」
橙、何かしら、緊張して、
「あ…、あの…、フレバーの時は…お世話になりました。」
薫郎、可笑しがって、
「あ…、あぁ…。うん。」
「…で、その…、フレバーの担当…。」
「うん。企画開発から、ゆず…担当だって。」
「はい。よろしくお願いします。」
「かかかか。な~~に、そんなに硬くなってんだよ~~。」




