表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/127

翠と橙(みどりとゆず) vol.107 「なんで、私…ここにいる…???家に帰っちゃってる。」

そして翠、

「…ん…???絃…???」

そして前を見ると、

「あれ…???ユッキ…???」

そして、首を左右に、目をキョロキョロと。

「あれ…???ここ…???…えっ!!!」

そして、今度は口に手を当て、

「えっ、え―――――――――っ!!!!…なんで、私…ここにいる…???家に帰っちゃってる。はれ…???」


絃、

「もう~~。」

翠の左肩をトンと叩いて、

「びっくりしたよ~~。みど~~。」


翠、何がどうなっているのか…、頭を傾げて、口を尖らせ、目をキョロキョロと。

「なんで…???」

そして腕組みをして。右人差し指を目の前に、何度も立てて、

「あ~~れ~~???」


薫郎、

「な~~にやってんだか。かかかか。珍しい。…って言うか、初めてだ、みどが玄関で寝てんの。」


絃、

「もぅ~~。ほんとだよ~~。何か…事故にでもあったかと思った~~。」


翠、そんな薫郎と絃に、舌をチロリと出して、肩をすくませ、

「私、寝ちゃってたみたい。」

そして腰を上げて、

「ただいま。」

そして、

「ふぅ~~。あっ、お客さん、どう…???」


絃、

「うん。今…落ち着いてる。」


薫郎、

「俺も今、上がったところ、雅樂じぃ、もう大丈夫だって。」


翠、

「ふ~~ん。そっ。」


絃、

「じゃ、私、戻るね。」


「ごめんね、心配掛けちゃって。」


駆け足で店に戻っていく絃。


薫郎、

「関口恵。」


翠、

「ふん。コレクション。さっすが~~。凄いよ。あの新作は話題なる。」


「ほぅ~~。あっ、飯は…???」

「さすがに終わったの8時過ぎだもん。途中で食べてきたよ。」


「かかかか。確かに。」




雅樂、裏から戻って、空いたテーブルを拭きながらの絃を見て、

「……。」

そして、

「2番さん、豚バラ丼、上がったよ~~。」


絃、

「はい。」

そして、

「雅樂じぃ、みどさん、帰ってきた。」


雅樂、

「ふ~~ん。…何か…あったか…???」


「ふん…???後でね。」

「おぅ。」






電車の中、一度はシートに落ち着き巽、セカンドバッグの中から一枚のカード、

「焼き鳥…雅楽…か…。」

初めて訪れた逢坂翠の住んでいる店。

「うん。いい匂い…させてたな~~。」


右側から、杖を突いて歩いている白髪の年を召したごおばあちゃん。


巽、立ち上がり、

「どうぞ。」


その声に、

「ありがと。」

と、にっこり。


いきなり電車が揺れて、巽、そのおばあちゃんの体が揺れて倒れそうに、

「お~~っと。」

肩で支えて。


おばあちゃん、

「ありがと。」


そして、巽が立ち、空いた席に、

「うぃっしょ。」

持っているバッグをお腹の前に、その上に両手を。そして右手で襟元を正すように。


巽、にっこりと。そして目の前の真っ暗な窓…。街の明かりを見ながら、

「しっかし…。結局…、起きなかったよな~~。」

ぼそりと言って、

「やれやれ…。」

左手で首の後ろを撫でる。

「ふん。初めて女性…、背中に…負ぶったか…。それにしても、それが…、みどとは…。」

巽、つい1時間前の事を思い出して…。




翠を背中に負ぶったはいいものの、相手は眠っていて、ダラリとしている。

10数メートルは歩いたろうか、丁度そのとき、左側の方向から、「空車」のタクシーが。

そのまま、タクシーに乗り込んだのだった。

そして、スマホで雅楽を検索して、運転手に行先を言って、雅楽に向かったのだった。

その間、翠は巽の右肩に凭れたまま、静かな寝息を…。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ