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七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす  作者: 蒼月よる


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次航路への鍵

 冬の最終週、中央から機密指定の照会が届いた。


 件名は短い。

 『沿岸調整会構成員名簿(閲覧限定)』


 イオナは封を開かず、先に会議体制を整えた。

 機密は単独で読むほど危険だ。


 同席者を決める。

 ガルム、メラ、監察書記、住民代表。


 閲覧室へ入る者の筆記具を統一し、持ち出し紙の枚数を記録する。

 閲覧後の口頭要約はその場で議事化し、誰か一人の記憶に依存しない形へ落とす。


 封を切る。

 名簿は完全ではない。伏字が多く、上位二名は未記載。

 だが一つだけ、決定的な行があった。


 『上位調整窓口: レフカ中枢管理局』


 ガルムが低く言う。


「次は港じゃない。中枢だ」


 メラは腕を組む。


「デルガを空けるなら、代行体制を二重にしろ」


 イオナは名簿を閉じ、頷いた。


「やる。ここまで守った運用を、そのまま持っていく」


 公開順もその場で決める。


 一、四港実務者共有。

 二、共同掲示板で要旨公開。

 三、中央本部へ追加照会。


 情報は速さだけでは武器にならない。

 速さと順番が揃って初めて、制御できる。


 夜、イオナは要旨公開文を作成した。


 『上位窓口を確認。次段は中枢照会へ移行』


 固有名詞の衝撃を煽らない文にする。

 煽りは一時の快感を生むが、運用を壊す。


 彼女は新しい帳を開き、見出しを書いた。


 次案件準備: レフカ中枢。


 これが、終盤を動かした最後の鍵だった。


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