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怪物に愛されて、少女は幸せな日々をおくる【本編完結】  作者: Nadi
怪物の章

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48.やり直せる

 無事に人間の国に戻り、屋敷に帰ったナルキはやることがいっぱいだった。

酒におぼれて倒れているハイドラを介抱し、これからは屋敷を手放す手続きや借金の返済、新しい住まいを見つけることに努めねばならない。


 ハイドラをなんとかベッドで寝かせた後、頭の中でやるべきことを整理しながら、もらった土産を整理する。

お土産の厳選は使用人たちがしてくれていて、ナルキは中身を見ていなかったが、日持ちする食料類が多く、これからの生活を考えると本当に感謝しても足りないくらいだと思った。


 「おや? これは……」


 鞄の一番奥にずっしりと重い、硬い何かが入った袋と手紙が添えられていた。

袋から中身を取り出すと、大粒の宝石や金塊がごろごろと出てきて、ナルキは腰が抜けそうになった。


 「こ、こ、こんな高価なもの……何かの間違いじゃ!?」


 ナルキは不安に駆られながら添えられた手紙を見ると、明らかに位の高い複雑な形の蝋印が押されていて、宛名には「ナルキ殿へ」と書かれていた。

恐る恐る封を開け、手紙に目を通す。とても綺麗な字でつづられている。


 ナルキ殿へ


このような形で僕の想いを伝えることになり、申し訳ない。

正直に書く。貴方がヴィオラにしたことを考えると、まだ僕は貴方を赦すことは到底できない。貴方が憎いという気持ちが消えることはないのだと思う。

しかし、実際に貴方と数日間話してみて、わかったことがある。

貴方はやり直せる人なのだと、過去を顧みて変われる人であると信じたい気持ちがわいた。

僕自身も過去に大きな過ちを犯し、今人生をやり直している最中だ。きっと貴方もそれができる人なのだと僕は信じることにした。

少しばかりではあるがこの土産が貴方の人生をやり直すための手助けになればと思う。


シオン・フィリア・バシレウス


 ナルキは手紙を呼んで、感謝と申し訳ない気持ちとが混ざり、声を押し殺して泣き崩れた。

そして、涙を拭い、再び立ち上がったときには、その瞳に固い決意が現れていた。


 (殿下、ヴィオラ……そして、リリィに恥じるような生き方はもう終わりだ。正しく、強く生きていこう……どうか、見守っていてくれ、リリィ)


 ナルキは宝石や金塊がハイドラやマデルにバレたら大変なことになると思い袋にしまった。

そういえば、まだマデルの顔を見ていないと気づき、今後のことを話し合わねばならないので、彼女の部屋に向かった。

マデルはデルフィスにこっぴどく振られてからというもの部屋からほとんど出てくることがなくなった。

いくらナルキが扉越しに話しかけても返ってくるのは、贅沢できない不満とヴィオラに対する筋違いの恨みと憎悪の言葉だけだった。


 ナルキがマデルの部屋の扉を叩く。

いつもなら、まだ返事が返ってくるというのに、今はしんと静かだ。

それに人の気配を感じない。


 「……マデル、入るぞ」


 ナルキが部屋に入ると、マデルの姿はなく、部屋は整理整頓という概念は打ち捨てられてしまったのだろう、ぐちゃぐちゃのままだ。

屋敷を回り、マデルを探してみたが、結局彼女は見つからなかった。


町の警備隊に行方知らずの届を出したが、年頃の女性が男をつくって家出する事はそう珍しいことではないというので、警備隊は真剣に取り扱ってくれずあまり期待は出来なさそうだった。


 (マデル……どこに行ってしまったんだ……?)

はいっ、ここまで読んでくださった読者様方本当にありがとうございます!( ;∀;)

15万字くらい?つまりノベル1冊と半分ですね…作者の癖にお付き合いいただきありがとうございます

(`・ω・´)ゞ計5000PV1700ユニ!感謝であります!!


初め、物語を書く息抜きのための息抜きのための息抜きで書いていた物語ですが、多くの読者様にお読みいただけて作者嬉しい!会社行くときにPVとか見てニヤニヤしてました。イキルカテ


さて、あのどうしようもない性格のマデルはいったいどこに行ってしまったのでしょう?

第2部も癖全開の予定です!!

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