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人類終末機関 其の参

表現の仕方で官能小説に変貌してしまうから気を付けつつディストピアを表現していけたらなぁ...ってね?

処分場行きは免れたが、減給と職場移動と業務の追加が言い渡された担当職員が、「この世の終わりだけど最悪だけは免れた」みたいな顔して反省部屋を出ていった。

まぁ伝えただけで罰を決めたのは俺じゃなくて人工知能(AI)なんだけど。


「ったく無駄な仕事増やしやがって...メンタルのケアなんぞしないに越したことは無いんだよ...」


流石に人工知能が発達して、大抵の判断だったり数値管理は人間の手から離れてもうどれ程経ったか調べる気も起きないが、それでも(他人)の相手は(自分)がしなければいけない。


損な役回りを背負ってるように周りからはどうも見られてるらしいが、実際はそこまで面倒でもない。

どちらかというと「予定外の仕事」とか「時間が奪われる」ことの方が苦痛だからなぁ。

貯金してても時間は買えないからな、いやまぁその時間を無駄にするのが好きなんだけど。

自分で浪費するのと他者に浪費させられるのでは全く別だからな。


「今から部屋戻るのもなぁ...どうせなら仕事してから戻るか」


少し予定より早いがこの職場、仕事は一定数を消化する事に重きを置いてるのでタイミングはこっちで決めれるのが素晴らしい。

なのでぶっちゃけ一月分の仕事を三日で終わらせてもいいわけだ。暇になるだけだからしないけど。


知り合いのギャンブル中毒者は定期的に狂ったように虚数ニトロ液(発光した液体)打ちながら一日でその月の仕事終わらせて残りの日数をギャンブルで溶かすか、その前に金が溶けて天井見つめてるかの生活をしてるからな...あれ首に注射器で打ち込んでるけど、はたから見ると首筋から全身に光が巡っていって笑えて来るんだよな。


「実際集中力と作業速度が上がるから便利なんだよなあの液体」


体に良いとは思えないが、でも市販されてるから多分ある程度の安全審査は通過してるんだろうなぁ、怖い怖い。


そんな素敵な職場(イカれた施設)を歩きながら戻ってきたのは苗床ちゃんたちの部屋。

明日解放されるとはいえ今日の業務がなくなるってわけじゃないし、まぁいつも以上に簡易的に終わらせてあげましょう。好感度大事、後で報復とかされたくないしね。


「はーい他の職員に比べたらそこそこマシなお兄さんが来ましたよー」


「「「わーい」」」


「うーん虚無なお返事ありがとう、今日いつもよりちょっと早いけどうちの職員がバカやらかしたせいだから恨み言はそっちによろしくね。あぁ一応間違えられたら可哀そうだから言っておくけど蓮の奴じゃないからね」


ケラケラと健康的な、明るいストレスのない笑い声が聞こえてくる。

ちょっとしたスポーツのコート位広い部屋で、改めて見慣れてはいるが過剰な機能を搭載したベッドが床からせり上がる。

医療用と言って差し支えない、機械質で空き缶を横に倒したようなベッドだ。


こちらが何も言わずとも、皆が各々のベッドに横になる。

嫌そうな顔をした者は居ない。まぁいつもの事ながら多少緊張はしているが、一年も同じことの繰り返しだからか流石に皆慣れている。


「それじゃあ今日が最後だからな、サクッと終わらせて残りを自由時間にするかなら~」


「「「やった!」」」


「いつもそうだけど、みんな協力よろしくね」


皆がにこやかに、各々返事をしてくれる。

ここで嫌がる子だって勿論いるが、有難い事に最終日だからかその声はなさそうだ。


いやまぁ嫌がる子は大体初日に言って別室での苗床業務になるんだけどね。ここの子達一年選手だから今更嫌がる子とか居ないのは分かってるけど、毎日「もし嫌がったらどうするかなぁ」と考えてしまうのはまぁ所謂職業病というやつなのだろう。


「それじゃ動かすぞー」


全員がおとなしくなったのを確認して各ベッドを起動する。

内部の機械が回転を始め、決して大きくはない駆動音が部屋を包み込んでいく。





そして手元のモニターに、全員の体内で生きている触手が映し出される。

触手:見た目は触手そのもの。別に吸盤とかないし細くもない。サイズは小さいので指一本分ぐらい、大きいのだと人の腕の太さで長さが数メートルぐらいになる。

「苗床」に選ばれた子達の体内(基本的には子宮、稀に別の臓器)に寄生して成長、繁殖する。

食用の個体以外もある。っていうか種類でいうと食用以外が滅茶苦茶いる。


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