決着
本日3話投稿の3話目です。
黄金に輝く三面六臂のアスラ。
その三つの顔が夜叉王を見据える。
その姿に一瞬怯んだように見えた夜叉王だったが、その怖れを振り払うかのように咆哮し、一気に詰め寄って連撃を見舞う。
アスラの六本の腕が弧を描き、流れるように受け流す。
夜叉王の連撃が速度を増し、アスラを捉えるかと見えたその瞬間、アスラの拳が光を纏って夜叉王の顎を打ち抜いた。
衝撃波が走り、夜叉王の纏う黒炎が霧散する。
大きく後退する夜叉王に阿修羅の三対の瞳が細められる。
六臂がそれぞれに複雑な印を結ぶ。
三つの唇が呪を唱える。
「アグニール・メー・ヴァルタトゥ(我が内に炎よ巡れ!)」
金の炎が爆ぜ、天を貫いた。
アスラの全身が黄金の光となり、六本の腕が翼のように広がる。
そこへ再び黒炎を纏った夜叉王が拳を振り下ろす。
黒炎と金炎。
その二つが交わった瞬間、天地が悲鳴を上げた。
爆発にも似た光の奔流。
視界は焼き尽くされ、音が消える。
永遠に続くかと思われた静寂の中、わずかに笑い声が響いた。
アスラ。
笑みを湛えて傲然と胸を張り、次第に霧と化して地に還る夜叉王を見つめていた。
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明日も3話投稿予定ですが、早朝2話、夕方(たぶん18時頃)1話投稿となります。
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