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魔王スゴロクの画策(2)

 一週間後。

探索行の後援をダイス社の者に任せ、スゴロクは久しぶりにロデルと顔を合わせることができた。

「『勇者』の資格を取ったそうだな。まことめでたい」

「あ、ありがとうございます。申し訳ありません、このところお顔を見るもままなりませんで」

 半猫は恐縮して顔を赤らめる。

「気にするな。余はお前が躍動するのを見るのが好きなのだ。どんどん成長するお前が、とてもまばゆく見えるからな」

「ありがとう、ございます……」

 にこりと笑んだ容貌ようぼうはあくまでも愛らしいが、女性らしい美しさも垣間見かいまみせて王の心を揺さぶった。

「それでな、ロデル。これから旅行に出かけないかと思うのだが」

「旅行……はっ!? 婚前旅行でございますか!」

「似たようなものである。秘密裏に進めていた計画、ようや相成あいなったのでな。成果を共有したいのが人情であろう?」

「そんなご計画があったのですか!? まったく知りませんでした……」

 ローレンスを始めとした協力者をつのり、口の軽い面々に堅く口止めしておいた甲斐かいがあるというもの。

 魔王はご機嫌な顔で頷いた。

「ゆくぞ」

「今すぐでございますか!?」

「無論。余は決断の早さだけが取り柄だからな」

 驚きっぱなしの妻の手を優しく取り、魔王は転移術の式を組み立てた。

2016年 04月05日 14時56分 公開

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