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エーテルリウムの黄昏  作者: お茶どうぞ
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5、エーテルリウムの夢


2階の応接室には冒険者ギルドギルドマスターアルバート・セレニティス

補佐エレンディル・エルムウィンド、ガルム、ソレンディル・シルバーレイン

そして謎の男エルドリン・ファルコン。


ファルコンは話す。

公爵エドガー・ファルコンハートの3男エドリック・ファルコンハートとして生まれ、アイアンゲートの魔法学校で7歳から15歳まで魔法と剣を習い。15歳で騎士団に入り第10師団ファルコングローヴ・ヴィンディケイトに配属。


20歳頃から"前世の夢"を見るようになった。

エルドリンはリアルに感じる夢を毎日見るので、夢の内容を日記に記録するようになった。


夢では見たことのない魔法や剣術を自身が扱っており、その感覚を元に魔法を練習して魔法の再現をしてみたり、剣術を修練した。


修練するようになって身体つきが変わってきた。

剣速は早くなり、疲れなくなって来た。戦闘で負傷を負うこともなくなり"アンブレイカー"と揶揄されるようになった。


多くの魔法を扱えるようになった。


やがて剣技が研ぎ澄まされて強く鋭くなり、魔法を織り交ぜた戦闘スタイルに変わり、周りより飛び抜けて強くなってしまった。


そうなると騎士団では戦えなくなり冒険者登録をして冒険者とパーティーを組んで戦うが物足りなさを感じていた。


もっと強い冒険者がこの街に来て腕試しをしたい。

エルドリンは新しい扉を開きたい。そう思うようになっていた。


「その夢の中ではあなたは何族なの?」

ソレンディルが聞く。


「エーテルリウムという種族名で姿は人間のようです。

 名前はローラン・アイアンクラウンと名乗っていました。」


「エーテルリウム!

 ハイエルフの王国図書館に古い文献にあるのを思い出すわ!

 エーテルリウムは伝説の種族よ!

 今は途絶えてるけれど、凄い長寿で1000~2000年生きるとか!魔法を創造した種族だとか、肉体は通常 武器では傷つける事は出来ないとか、実際にはドラゴンと人間のドラゴニュートって噂もあるけど。」

「興奮し過ぎだろ。そんなに凄いのか?」

「エイシェントドラゴンが長生きって聞くけど、彼らを創造したのも彼等だと言われているのよ!

 興奮するなって言うのが無理よ!」


ハイエルフのソレンディルがこんなに興奮しているのは珍しい。

それにしても興奮しすぎでは?

ガルムは呆れてしまった。


「その日記読ませてもらっても良い?」

「いいですよ。」

「やった~」

ソレンディルは有頂天だ。


ガルムは改めてエルドリン・ファルコン=エドリック・ファルコンハートに問いただした。

「それで君の目的はなんだい?エドリック・ファルコンハート殿。」

「私は貴方のような強い人とパーティーを組んでもっと強くなりたい。」

「何で強さを求める?今のままでここでやっていくには十分ではないかい?」

「ローラン・アイアンクラウンは大切な人を守れなかった。

 生まれ変わってまた出会えたら今度は必ず失わないと誓い修練を続けるのです。その気持に同情したっていうのは理由になりませんか?」


「ようは他人の記憶にあてられちまったという事かい。

 俺も戦士だ、まぁそういう気持ちも分からなくないがな。

 君がローランという男とは違う人間であり、君の人生はどう進むかは君が決めるものだ。俺達についてくるのも良いさ。但し公爵の3男が公領を出奔するのは良いのかい?」


「アルカディア王国では公爵は長男が継ぎ次男がスペアです。3男は独立する必要があるんです。

 だから公爵の息子という立場を残したまま自由に生きれます。

 もし罪を犯しても親は罪に問われません。しかし親が罪をもみ消す事も出来ません。

 自己責任という事です。」 

「それなら国外に出る事も問題はない。という事だな?」

「そういう事です。」

「了解した。君の加入を考慮しよう。」


3人は今後の予定について話しあった。

今日はこの後エルドリンの提案通り、街の鍛冶屋へ案内する。

それから付与魔法屋に紹介して夜は居酒屋で今後について話し合う。


エルドリンは馬を冒険者ギルドに預けて城塞都市アイアンゲートについて

案内しながら街の中心部にある鍛冶屋通りに向かって歩いた。


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