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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第17章

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第309話 サザンの町

 旅は、いや、移動は順調だった。


 町が近いってのもあるが、ガッドさんたちが歩くだけでバカは寄って来ない。どこかに向かう冒険者たちが目線を逸していたものだ。


 難なく町に到着。そこそこ大きい町だ。


 空からの映像から五千人もいないが、貿易が盛んなのか、馬車の出入りは凄かった。


 冒険者の決まりなのか、そのまま酒場に向かった。いや、冒険者組合じゃないの!?


「冒険者組合がどこにあるかわからないが、酒場ならわかる」


 どんな理屈だよ! と思ったが、本当に酒場にやって来た。迷うことなく、誰かに尋ねることもなく、だ。冒険者スゲーな!


 到着したのは午後の三時くらい。客は少なく、ほぼ貸切に近い。じーさんが酔い潰れて眠っているくらいだ。


 とりあえず、お酒と食べ物を頼んだ。なにも頼まないのも悪いからだ。


「換金所はあるだろうか? 異国の金しかないんだ。これを金に代えたい」


 銀の板を出すガッドさん。慣れてんな。初めての異国がここなのに。


「それなら近くにあるよ」


 場所を聞いたドットさんが走って行った。


 後払いにしてもらい、温い麦酒を頼んだ。あー美味しくない。って顔になるガッドさんたち。キンキンに冷えたビールに慣れた者の苦しみである。


 それでも飲み進め、なんとか飲み干した。


「悪くはないが、ちとアルコール度数が足りないな」


 そう言うのがやっとのようだ。今度、冷却用のカップを打つのもいいかもな。


「お待たせ」


 三十分くらいしてドットさんが戻って来た。


「女将、これで頼む」


 銀貨を一枚出して注文した。麦酒はもういいみたいだ。


「お金払って持ち込み可にしてもらうかい? 葡萄酒ならあるよ」


「女将!」


 悪即斬みたいにガッドさんが立ち上がり、持ち込みの許可をもぎ取った。


「もうレイのところの酒じゃないと体が受け付けなくなっているよ」


 瓶のまま飲み出すガッドさんたち。アル中か。


 血管にアルコールが満たされた頃、ドットさんがここがサザンの町であることを語った。


 メロリアム王国でも南のほうにあり、一大穀倉地帯なんだとか。昔は戦場で、草木一本生えてなかったそうだ。


「冒険者組合も小さいそうだから、海のほうにある町へ向かったほうがいいらしい。それか大森林に向かうかだ。そちらになら魔物が溢れているそうだ」


「レイ、どうする?」


「何日か情報収集してから海に向かおうか。人が多いところで情報を集めよう」


 急ぐことはない。町を見て回って、おもしろそうなものかないか探すのもおもしろいだろうよ。


 その前に、出て来た料理を楽しむとしよう。なんか、鶏の丸焼きが出て来たよ!

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