第306話 雨之衣羽《あめのころもば》
ジージーたちが調べている間、ボクは新たなマニュアーの剣を打つとする。
集中に集中を繰り返して雨之衣羽を完成させた。
「いい剣だ」
我ながらいい出来だ。
「ボス。新しいマニュアーが完成したぞ」
山の家から連絡が入り、すぐにエマンの町に届けてもらった。
DXは白を基調していたが、新型機は青を基調としてもらった。
「拳銃か。いいね」
アサルトライフルではなく、今回は二丁拳銃にした。
長時間戦えることは考えてはいない。ボクの腕では本職に勝てないからだ。対魔物マニュアーとしてはこれで充分だろうよ。
「名前、なににしようかな~」
あまり凝った名前は好かん。単純で呼びやすいのが一番。なので、スカイブルーと命名した。
スカイブルーに乗り込み、動かしてみる。ボク用に造られたので、スムーズに動いてくれた。
「いいじゃん」
フライトユニットも向上しているようで、時速五百キロは出るようになっていた。
SFなのに遅くね? とは言わないでおくれ。ロボットに飛行能力を追及したところでシャレインには勝てない。それ以前に、勝負するようなものでもない。設計思想が違うのだ。
マニュアーは元々艦内突入兵器であり、長距離移動することを目的としていない。千キロも飛べば充分なのだ。
遊ぶくらいなら速さは五百キロも出れば充分。千キロも飛んだらトイレに行きたくなるわ。
「──レイ。メロリアム王国と思われる国を見つけたわ。魔法を訓練している姿も結構な数、記録出来たわよ」
「オッケー。じゃあ、明日行こうか」
別に急ぐこともない。朝に出発したら充分だろうよ。
「レイ」
地上に降り、スカイブルーから降りたらガッドさんに声を掛けられた。いたのすっかり忘れてたよ。
「どうしました?」
てか、仕事しなくていいんかい? 大金を払ったばっかりなのに。ちなみに、仲間の武器や装備は二日で打ち終わりました。
「おれたちもメロリアム王国に連れてってもらえないだろうか? あちらで仕事を探したいのだ」
「仕事、あるんですか?」
「大森林というところがあるらしい。そこには魔物の巣窟だそうだ。冒険者組合もあるそうなので稼ぎたいのだ」
へー。そんなところがあるんだ。なら、魔石も豊富かもしれないな。
「いいですよ。五人くらい誤差ですからね」
冒険者がいるなら剣聖のチームがいるなら話もとおりやすいだろう。協力してもらえるならこちらとしてもありがたい限りだ。
「明日の朝に出発します。用意は今日中にお願いします。まあ、食料はあるので他の者を用意してください」
アクア自体にも食料は積んであるし、取り寄せるのも難しくはない。食料くらいはわけてあげるとしよう。




