第303話 おっぴろげ~
全身鎧と魔法使いは女性だった。ローラとエリアだ。可愛い名前やな!
どちらも顔を隠し、性別のわからない格好をしていたからわからんかったよ。
お風呂に案内し、装備を外したら確かに女性だった。どちらも若い。二十半ば、じゃなかろうか? 剣聖とチームを組んでいるのだから腕は立つのだろうよ……。
「あなた、本当に女だったのね」
ボクも男だと疑われていた件!
「女だとわかる服を着てたよね?」
パイロットスーツは体の線が出るものだ。ボンキュッボンではないし、腹筋は割れているが、ちゃんと女性らさい体はしているんだからね!
「態度がもう男だったわ」
そ、そうか? 確かに、女性らしい口調ではなかったが、男性らしい態度でも口調でもなかったでしょう。
「なぜかあなたを女と見れないのよね」
元の世界だったらハラスメントだろう。まあ、気にしないがな。別に女性らしく生きたいとも、女性として生きたいとも思ってないんだから。
「まずは、お湯で体の汚れを流して」
もう面倒になったのでお風呂に入ることにする。
ローラさんは恥ずかしがり屋なのか、バスタオルで体を隠し、エリアは堂々としている。
「ここでは、毎日お風呂に入れるの?」
お股おっぴろげ~なエリアさん。閉じなさいよ。
「ええ。毎日どころか一日中入れますよ」
光熱費は太陽光で発電し、蓄電器も優秀なので二十四時間いつでも入れるようになっている。
「貴族も顔負けなところね」
「体が温まったら髪や体を洗ってください。髪、かなり汚れですから」
ローラさんは特に洗ったほうがいい。全身鎧を着込んでいたのだから。
「こっちの青いのは髪を洗う液が入ってます。まあ、ボクがやるよ」
なんかローラさんから不器用な気配がしたので、髪にお湯を流して軽く汚れや油を流し、宇宙シャンプーで髪をゴシゴシ洗った。
宇宙シャンプーでも一回では綺麗にならず、二回三回と洗って綺麗にしてやった。これだから冒険者は臭いんだよな。
「エリアさんは、どうです?」
「綺麗になったわ」
こちらは手入れをしていたようで、綺麗な銀髪を輝かせていた。満足そうだ。
「次は体です」
バスタオルで髪を包んであげ、スポンジにボディーソープをたっぷりつけて背中を洗ってあげた。
「いい筋肉だ」
あんな重い全身鎧を纏わせているだけある。いい筋肉の付け方をしている。
前は自分でやってもらい、ボクも髪や体を洗ってもう一度湯船に浸かった。
「お風呂っていいものね~」
だからお股をおっぴろげるのは止めなさい。あと、バスタオルを巻いたままお風呂に入るな。
まったく、ファンタジーの住人はお風呂のマナーを知らんから困るよ。




