第301話 その次へ
「……いいのか……?」
「もちろん、いただくものはいただくよ。追加を出すならガッドさんの体に調整してあげる」
「わかった。出そう。調整まで頼む」
「毎度あり~」
剣聖が持つ剣だ。安いわけがない。館が一軒建つ金になるだろう。驚きなのはどの剣聖や剣王も金を持っていることだ。ちゃんと稼げているんだからびっくりだよな。
スマホがなり、ジージーから通信が入った。
「熊を倒したわ。あと、四人がそちらに向かっているわ」
「オッケー。アクアをこちらに寄越して」
しばらくしてハラーシとハゼフ、そして、ガッドさんの仲間がやって来た。
ガッドさんたちはいかにも冒険者パーティーと言った感じだった。
斥候、回復、魔法、防御。まあ、一人が飛び抜けているからバランスどうなんだ? って思うが、長年この人数でやっていることは五人の会話でわかった。
「自分の機体をよくここまで出来るな」
ハゼフが死んだDXを見て呆れている。
「機械は大事に使うべきだが、技術は自ら破壊しないと次に進めない。これはボクが次に向かうための一手さ」
まあ、マニュアーの技術を突き詰めたいわけじゃないがな。スーパーでイナズマなキックをしても困らない機体が欲しいだけだ。
アクアがやって来て死んでしまったDXを積み込んだ。
「トゥエルによく見せてくれ」
山の家にいて、マニュアー担当になっている。DXを造ったのはトゥエルだ。
「じゃか、よろしく」
アクアを見送り、ガッドさんたちを見た。
「まずはサドラ村に向かおうか」
ハラーシのマニュアーの背中に乗り、サドラ村へと向かった。
「あ、先触れをお願いしていいかな? サドラ村になにも言ってないんだよね。そちらから説明してもらえると助かる」
「わかった。ドット。頼む」
斥候の人がドットらしい。頷くとサドラ村のほうに駆けて行った。
「レイたちは冒険者ではないのか?」
「グージー商会の代表だよ。ただ、本職は錬金鋼術士だ。知ってる?」
「聞いたことはある。どんなものかは知らんが」
やっぱ、錬金鋼術士ってのは全世界共通じゃないんだな~。
「錬金鋼術だとこれ──」
「天羽々斬だよ。まあ、ガッドさんのものになったら名前を変えても構わないがさ」
それまでその剣の名前は、天羽々斬だ。
「わかった。少し、言い難いが、打った者の名前を尊重しよう」
そういうところが剣聖と呼ばれる所以なんだろうな。見た目はアレだけど。
「あ、あの、盾は打てますか?」
女性の声!? え? 全身鎧の人、女性だったんかい!
「打てるよ。鎧もね。金属全般なんでも御座れさ」
「お願いしても?」
「もちろん。いただけるものをいただけたらね」
「はい! ちゃんと払いますのでお願いします」
なんやかんやとガッドさんたちの装備はボクが打つこととなった。




