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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第16章

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300/311

第300話 死んだ

 ごっつい剣でDXの腕を斬り落とした。


 確かにDXの装甲は弱い。熊の一撃は耐えられても補正は必要となる。


 いや、グリズリーにも負けない重量の生き物の一撃。補正だけで済むのはSFも凄いんだからね!


「芯がしっかりしている音だ。かなり腕の立つ者が打ったんだね」


 残念なのは金属が弱いこと。あの剣は、ファンタジー金属が使われていないし、魔法が掛けられているわけでもない。剣三割、腕七割で、DXの腕を斬ったのだ。


 ……いや、それでも意味不明なんだけどな! 普通は斬れないんだけどな! このバケモノめ……!


 腕のシリンダーが切れたことで、天羽々斬(あめのはばきり)を握る握力が消えて地面に落ちた。


 天羽々斬(あめのはばきり)単体でも百キロはある。人が持てたものじゃないんだが、ガッドさんはひょいと持ち上げた。


 ……これだからファンタジーの人間は……って、ボクも余裕で持ち上げられましまね。すみません…。


「他の剣聖もこいつを斬ったのか?」


「一撃だね。一刀両断だね。見事だったね」


 マニュアーを斬るとか非常識だよね!


「やりたいならやってもいいが、斬ったところでそれは天羽々斬(あめのはばきり)の性能がいいから。剣七割、腕三割だ」


「それで十割。おれの力だ」


「いい答えだ」


 剣と腕が一緒がいいってわけでもない。剣は斬るためにあるのだから。どっちが重要ってわけでもない。二つで一つ。割合など関係ない。十全に使えるかだ。


「四の五の言わず、剣で斬れればそれがすべてだ」


 単純明快。だから強い、ってことだ。


 天羽々斬(あめのはばきり)を両手でつかんで振り上げ、スッと振り下ろした。


 脳筋なことを言いながらやっていることは繊細。DXを真っ二つにした。


 愛着ねーのか! と叫ばれそうだが、ファンタジーに勝てないSFのほうが悪い。そして、それをファンタジー側にもSF側に見せる必要がある。傲慢にならないために。上は上がいるんだと。それが双方を縛る理性となるからだ。


「……神代の剣だな……」


「人の技だよ」


 正確にはファンタジーとSFの技だがな。


「これは、お前が?」


「レイだよ。答えはイエスだ」


 あ、イエスと言ってもわからんかった。


「ボクが打った天羽々斬(あめのはばきり)だ。現在で最高の一本だと自負する」


 DXの腰から鞘を外し、ガッドさんに向けた。


「欲しくなった?」


「ああ、欲しい」


 素直だな。まあ、わからないではないが。天羽々斬(あめのはばきり)のよさを体で知ったのだからな。


「いいよ。あげる。次は、もっといいものを打つからな」


 DXは死んだ。新たな命を生むために。なら、天羽々斬(あめのはばきり)もまた死んだ。DX専用に打ったものだからだ。


 使いたいのならガッドさんが天羽々斬(あめのはばきり)に合わせればいい。気に入ったのならな。

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