第281話 戦艦ライエンクル
「ボクは君たちを利用し、君たちはボクを利用する。それでオッケーだ」
「オッケーですか。まあ、こちらとしても利用させていただけるのならありがたく利用させていただきますよ」
話のわかるヤツでよかった。
「自分にもルクセル側にも許容出来るのならグージーに従うことも許容してくれ。今、この星の空を支配しているのはグージーであり、宇宙での活躍もグージーが勝っている。下手に逆らわず協力するように動いてくれると助かる。ソドを動かすのはボクになるからな、逆らわないでくれるのなら最大限の配慮はすよ」
問題はそこ。目的のためなら協調出来るかだ。
「こちらの情報を出せと言われたら?」
「今のうちに出せる情報と出せない情報を整理してボクに渡してくれたらいい。特に、グージー側が求めているのは重力兵器のことだろう。あの兵器のせいで別の宇宙に来てしまったんだからな。因果関係を調べるためにも重力兵器の情報は必要だろうからな」
マルシアが慌てたのもそれだろう。索敵兵は、グージーの動向を探ると同時に重力兵器の効果も観測していたはずだ。マルシアもそう思ったから索敵兵を捕まえろと言ったのだ。
「レイならすぐに参謀入り出来そうですね」
「こんなことくらいで参謀入りさせたらルクセルの知謀が知れるというものだ。ボクの頭なんて中くらいだよ」
さすがに中の下とは思いたくないし、中の上と言えるほどおこがましくない。中ってのが自己評価です。
「まずはボクが艦長代理に話を通す。渡しても構わない情報を渡す。ボク、マルシア、ソドの会談はそのあと。これで構わないかい?」
「ええ、構いません」
「あと、そっちの艦長にも来てもらうよ。名前、教えてもらえる?」
「ロクスドだ」
「君には、グージーが鹵獲した艦の艦長となってもらう。えーと、なんて名前だっけか? ライエルクス、だっけ?」
「ライエンクルだ。アルフェンク所属の八番艦。主力部隊の一艦だ」
そういう情報はいらない。興味もないから。
「ライエンクルね。その艦の艦長となってもらい、降伏したルクセル人を指揮してもらいたい。あと、ボクが降伏部隊の総司令だ。いいね?」
「承諾する」
目的のためなら、で構わない。忠誠とか求めてないから。ボクにはいらないものだ。
「よろしい。ライエンクルは大気圏内にも突入出来る戦艦だ。バレンタスシア大陸に置いて、鉱物資源を掘り出すとしよう」
宇宙の資源もいただくが、やはりまずはこの星の資源を使えるようにしたいのだ。




