第277話 モヤモヤ
さすがにソドを宇宙に。マルシアを地上に。なんてことは出来ないので、モニター越しの会談ってことにした。
ソドもまだボクを信用出来ないだろうから、山の家へと向かう。
山の家ならルクセル人もいるし、男女で分けているので安心すると思ってだ。
どちらもお互いを別の種として見えているようで、性的な感情はまったくなかった。
まあ、ルクセル側もグージー側もモヤモヤな感情はあるようで、密かにニャンニャンすることもあるそうだ。もちろんのことそれは軍規違反ではあり、バレたら矯正房入りさせられるようだ。
……見たいような見たくないような。ボクもモヤモヤしてくるな……。
「部屋はたくさんあるから好きな部屋を使って構わない。どこも同じだしね。プライベートはしっかり守られているから安心して」
プライベートがなんなのかは説明しないがな。
「ここでは、ボクの指揮下だから階級とかは主張しないこと。グージー側の手前としてな」
「グージー側の前ではなければよいので?」
「それは君の部下だけにして」
ソドの他に護衛の超能力者二人がおり、艦長だった者がいる。
艦長は見た目、三十過ぎくらい。神経質な感じだ。口も開かないし。
「三十分後に食堂に集合して。まずボクらだけで話し合おうか。グージー側は入れない。そのほうが君たちも安心だろう。信じられないのなら精神感応の力で聞かれないようにしても構わないから」
「レイは、本当に超能力に詳しいのですね」
「別の星で生きていたときには超能力者同士の戦い譚を読むのが好きだったときがあったんだよ」
幻魔な大戦とか好きだったな~。エスパーなマミちゃんにはドキドキした記憶があるよ。女子高生の微妙なエスパーものも読んだっけ。
「超能力者の戦い、ですか」
「緑の髪を持つ超能力者は、何千年と生き、戦艦を持ち上げたり、灰になった体を再生させたりしたね。君たちは出来るのかい?」
出来るのならそいつは超人の称号を与えようじゃないか。
「そんな異常体と一緒にされても困ります。わたしたちは、生物としての域を出ていませんよ」
数百キロもテレポテーション出来るのは生物としての域なんだ。突入艇だって数十トンの重さだよ?
「ボクからしたら君たちも生物の域を出ているように見えるがね」
「その生物の域を出た者と対峙するレイも生物の域を出ているように思いますがね」
「ボクなんて中の下くらいさ。この星にはマニュアーを両断出来るものがゴロゴロしているし、シャレインを撃ち落とせるだけの超常の力を出せる者もいる。無駄に敵対することはお勧めしない。敵対して殺された者は多いからさ」
「……わたしたちは、とんでもない星に落ちたのですね……」
ご愁傷様です。




