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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第15章

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第267話 アイス屋初めました

 アイスは飛ぶように売れた。


 魔法がある世界なのだから氷菓子があっても――いや、魚を冷やすための氷があったから魔法使いが出しているんだろう。それでいて氷菓子が生まれないってあるのか?


「氷菓子なんで貴族の食い物だ」


 とのことだった。あるにはあったんだ。そりゃそうだよな。ないわけがないんだよ。ただ、高価なものだったわけか。


「銅貨三枚は安すぎたか?」


 元の世界の感覚で言えば三百円くらい。ちょっと高めに設定したのだが、全然そうではなかったようだ。ロンガー一家だけでアイスが売り切れになってしまった。

 

「もうないのか?」


「いえ、ありますよ。ただ、まさかこんなに売れるとは思わなかったもので」


 自分がそんなにアイスを食わないタイプだからか、アイスの需要など考えもしなかった。ハルアに言われてやったまでだし。

 

「それはよかった。夏に食べたいものだしな」


「食べすぎてお腹を壊さないようにお願いしますね」


 そこは自己責任。こちらに言われても困るんで。一応、食べすぎ注意の貼り紙を出しておこう。


「ロンガー一家に卸すので、そちらでやってみませんか? 作るのと管理するのに魔道具を必要とするので、グージー商会が七。ロンガー一家が三、でどうでしょうか?」


「ロンガー一家が四でグージー商会が六だ」


「なら、屋台や人の手配はそちら。こちらはアイスを卸すだけです。商売の問題はそちらで解決してください。品質での問題だけ、こちらが責任を持ちます」


 アイスは溶ける。それがわかっているのならそれでも構わないさ。


「……わかった。そちらが七。こちらが三だ。アイスが溶けない屋台はそちらで用意してくれ」


「話のわかる方でなによりです。屋台はこちらで用意致しましょう」


「ハァー。手強いねーちゃんだ」


「では、お互い納得出来る契約書を作りましょうか」 


 ボクは口約束でも構わないんだがな。そのほうが簡単に切れるし。でも、契約書を交わしたほうが商人っぽいだろうよ。


 ロンガー一家のところで契約書を交わし、アイスの販売はお任せとなった。


「いいね。売上のすべてが利益になるって」


 その稼いだお金でオレンジやメロン(に似たようなもの)を買う。宇宙でもオレンジ味やメロン味のアイスは人気なんだとか。日に日にグージーの欲望が育っている。プロトなカルチャーが増大しているよ。クク。


「てか、ハルア食べすぎ。お腹壊すよ」


 プロトなカルチャーが芽生えたのか、ずっとアイスを食べているハルアさん。胃は金属じゃないんだから自重しなさいよ。


「大丈夫。わたしの胃は自己修復が早いから。あと、熱いコーヒーも飲んでる」


 下痢になっても知らんからな。まったく、プロトなカルチャーに目覚めすぎだ。 

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― 新着の感想 ―
ヤックデカルチャー!! 娯楽を知らない宇宙の方々が美味しさを知って…何人が帰れるんだろうか……!!
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