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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第14章

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第259話 移住

 次は港に向かってみた。


 宇宙技術が至るところに使われているので近代的、いや、未来的な港となっている。


 ただ、桟橋に繋がれているのは帆船。宇宙技術を満載した帆船がな。


 今のところハルジームの町とザンテカの町からしか食糧調達しておらず、船が待機しているだけなので活気はない。そもそも人がいない。


 連れて来た人数では視界に入るような動きもしてもらえない。千人規模で移住させないと無理だろうな~。


 だからと言って誰でもいいわけではない。仕事をしてくれる人ではないと社会は成り立たないだろうよ。


「難しいな~」


「人って必要なのか?」


「トウジは酒場は好きか?」


「え、ああ、まあ。あの賑やかさは悪くない」


「そうだな。その賑やかさってのは人がいることで成立しているものだ。人が働き、生活をして、いろんなものが生まれる。それが町になるんだ」


 グージーもルクセルも何百年も前に忘れた事実。学ぶにはまだまだ時間が掛かりそうだ。


「それに、ボクらは圧倒的に少ない。仮に、グージーとルクセルを集めたとしても三千人といないだろう。仮に元の宇宙に帰れるのが百年後だとして、それまでこの星で生き抜かなければならないし、残るなら生活基盤を整えなければならない。そのためには拠点となるところが必要となる。その拠点を維持管理するには人が必要。循環を作らなくちゃならないんだよ」


 技術だって資材だってそこら辺から生まれてくるわけじゃない。宇宙技術だって整備しなきゃ朽ちるだけ。ただ黙っていたら衰退するだけだ。


「最低でも百人は連れて来ないとならんな~」


 連れて来た者たちには一軒家を与えて家庭菜園から始めてもらい、適正を見て仕事を振るしかないだろう。


「ここから近い都市ってどこかな?」


「約六百キロ先にあるわ」


 人工衛星からの映像をスマホで見てみる。


 東京青森間、ってくらいの距離かな? 飛べば一時間も掛からないだろうよ。


 ハルジームの町とザンテカの町から船が来るのは無理な距離だ。まずはそこと航路を結ぶか? なら船で行ったほうがいいかもしれんな。


「行ってみるか」


 またグランダルクの町に行くことが遅れるが、一人が潜入しててくれている。皆が無事なら会えないくらいどうということはない。今のボクは艦長代理補佐であり、約束した責任がある。


 なにより、この星の技術を押し上げる夢がある。感傷に浸るのは二の次だ。


「ハラーシ。ここに向かってみようか。帆船の準備をするように伝えて」


「オッケー」


 さて。なにを運ぶとしようかね。さすがに空荷で行くわけもいかんからな。また葡萄酒でも運ぶとするかな?

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