第257話 島
ハルフィーが酔い潰れてしまった。
うん、まあ、この展開は見えていた。てか、酒に弱くないか、こいつ?
かなり飲みそうな雰囲気出していて葡萄酒一本分で潰れるとか笑わしてにきてんだろう?
「ハァ~。自分の目で見て回るか。エイト。ボクのDXを準備しておいて」
せっかくだし、久しぶりにDXに乗ってあげるとしよう。
「他の者も休みにしていいよ。ボクは適当に島を見て回るから」
「なにがあるかわからないからわたしは付いて行くわ。他は休んでちょうだい」
いつの間にかボクの護衛となったハラーシが付いてくるそうだ。
「おれも付いて行くよ。やることもないしな」
トウジも行くようなので三人で行くとする。
「そう言えば、トウジはマニュアーに乗れんの?」
「乗れんな。乗る必要もなかったし」
「まあ、超能力があれば大抵のことは出来るしな」
ボクとハラーシは乗る必要があるのでマニュアーで行くとする。
DXに乗り込み、まずは空から島を眺めるとする。
「緑が減ったな~」
空母アルレシアが飛び立つまではまだ緑がちらほらと見えたが、今は完全になくなっている。代わりに湖──ため池か? おそらく飲料水にしようと地下から汲み上げているんだろう。用水路が港方向に延びていた。
「少しは植林しないとアカンやろ」
宇宙育ちは緑の大切さを知らんのか? 知らないんだろうな~。散歩コースかランニングコースを設けたほうがいいか? まあ、仕事が増えることは止めておこう。
「海に行こうか」
港があるほうではなく、砂浜があるところへ向かってみた。
「……これと言った漂流物はないか……」
ほとんどが流木であり、なんか海の生物の骨が打ち上げられていた。
「なんなだろう? クジラかな?」
海洋生物にはまったく詳しくはない。骨を見ても予想なんか出来なかった。
──レイ。海になんかいるぞ。
トウジの念波が届いた。頭に直接はなんかむず痒いな。
「なんだろう? クジラか?」
かなり大きいものが海面ギリギリにいる。全長五十メートルくらいないか?
「トウジ、持ち上げられる?」
ボクは念波は使えないので外部スピーカーで尋ねた。
──無理だな。重すぎる。ハチヤでも無理じゃないか?
そんなに重いんだ。なにが詰まっているんだか。
取り敢えず砂浜に降りてみる。攻撃してきたらありがたく食糧にしてやろう。
砂浜に降り、外に出て眺めてみた。
「この星は生命に溢れているわよね」
「そうだな。ボクも驚いているよ。海は宇宙より神秘なところのようだ」
毎度のことながらファンタジーにはびっくりさせられるよ。




