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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第14章

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第256話 皮肉

「異星人は皮肉も厳しいね~」


「へー。皮肉とわかるんだ。やはり年齢を重ねた者は真理に近付くんだね。なのに、それを捨てて機械になろうとするのか。業に突き立てながら無の局地に到達する。まったく、皮肉なものだ」


 人間を求めれば愚かなまま。局地に到達すれば人間ではなくなる。まったく、哲学な世界になっちゃうな。

 

 まあ、人間は同じ段階にはいられない。否応なしに次の段階へと進まねばならないってことだろう。良くも悪くも。結果がどうなろうとも、な……。


「別の星で生きた記憶があるってのは本当のようだ。若いのはあんたの言っていることもわからないだろうからね」


 大体のグージーは無味無臭だ。よくよく付き合えば個性があるとわかるのだが、全体的に個が薄いのだ。ほんと、名前と顔を覚えるのに苦労するんだよ。


「さすがにハルフィーほどは生きてない。死ぬ直前の記憶はないが、五十年も生きなかったと思うよ」


 三十半ばくらいまでの記憶は残っているのだが、それ以降は曖昧なのだ。生きたような気がする、って感じなのだ。


「わたしらにも生まれ変わりってのがあるのかね?」


「さあ? 前世の記憶を持って生まれるなんてバグみたいなもの。早々いないさ」


 この世界には何人かいそうな気配は感じるがな。


「まあ、そういう小面倒なことはお酒でも飲みながら語ろうや。島の状況を教えてくれ」

 

 答えが出ない問題より解決すべき問題を語り合おうじゃないか。この島は食糧生産地にしなくちゃならないんだからな。


「今のところ開発は順調だよ。空港のライフラインは整えたし、港の建設も始めた。軌道上に衛星も配置した。問題があるとすればわたしの舌が肥えたってことだね。酒ってもっと仕入れられないのかい? 艦長代理、飲みすぎだからって配給制にしちゃったんだよね」


「お酒って飲み放題だったんだ」


「仕事終わりに飲むビール。至高って意味がわかったよ」


 人類はどうしても酒に溺れる業があるんだろうか? てか、機械化したらお酒飲めなくなるよ。それはいいのか?


「麦や葡萄がもっと手に入れば好きなだけ飲めるよ。飲みすぎて仕事にならないならアルコールを分解する薬を造りなよ」


「たくさん飲めて酔えるのがいいんだろう!」


 だから機械化の話はなんだったんだよ! 機械化しても飲めて酔えるのか? だったらデータで飲んだことにして酔った気分になっておけや!


「まったく、人間らしいヤツだ」


 ある意味、人間臭くて人間らしいヤツだよ。


「ほら、これをやるから続けてくれ」


 海賊島にあったお酒を出してやった。

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