第254話 ハリーナ班
提督って響きがよかったのか、ライルさんのやる気が一気に傾いたのがわかった。
「まあ、海賊に捕まっていた人たちを頼むよ」
「わかりました。お任せください」
頼りになる人が味方にいるってのはありがたいものだ。
「じゃあ、元気でね。楽しい人生になることを祈っているよ」
帰りたい組とはそこでお別れ。トウジのテレポテーションで海賊島に戻って来た。
「お、整備班が来てくれたんだ」
人手が少ない割りには仕事が早い。そういうとこ、マルシアって優秀なんだよな~。
「ハリーナ班です。ここの改造を任せれました」
若い。若いってのがわかるくらい若い子ばかりの班だった。
「よろしく頼むよ。ここにはマニュアーを配置するから甲板から発進、打ち出すようにして欲しい」
「わかりました。ルクセルの資料を見て造ってみます」
「うん。ハリーナの考えも入れていいから。練習だと思って造ってくれて構わないから」
「はい、そうします」
「ロイドたちもハリーナに協力して。ボクたちは島に向かうからさ」
「オッケー。町に遊びに行っても構わないか?」
「構わないよ。ただ、あまり羽目を外さないように。食料も買って収納の箱に入れておいてよ」
「任された」
任せたと、ボクらはアクアとシャレイン隊で島へと向かった。
一旦宇宙に出て島へと降下。三千メートル級の滑走路が二本になっていた。
「滑走路にある船ってどっちの?」
「ルクセルの輸送船だ。大気圏内にも突入出来るタイプのものだな。かなり後方にいるものなのに、かなり広範囲に渡って巻き込んだようだ」
「ってことは、宇宙にもルクセルがいるってことか」
「輸送船団がいたと聞いている。もしかするとそのまま生き残っているのかもしれないな」
「攻撃手段を持ってたりする?」
「そう強い攻撃力はない。星系外にいて、戦いが終わってやって来るものだからな」
「突然、艦隊が消えて慌ててやって来たところを時空の歪みに飲み込まれた、ってことか?」
三月か四月は時空の歪みは残っていたようだしな、その線が濃厚かもしれん。
「ハラーシ。ルクセル人を捕まえたとか投降した報告は上がっている?」
「ちょっと待って──ええ。降伏したみたい。艦長代理が捕虜として地上に降ろしたそうよ」
「輸送船だけでは生きて行けないと判断したのかな? 一隻だけ?」
「いえ、船団丸ごとみたい。艦長代理から発信を確認。ルクセルはレイに任せるとのことよ」
ボクに丸投げかい。まあ、マルシアとしてもルクセルの扱いに困ったんだろうがな。捕虜を閉じ込めておくところもないだろし。
「オッケー。任されたと返しておいて」
ボクとしてはルクセルのほうが扱いやすいしな。大歓迎だ。




