第253話 シュリスク王国
まずは帰りたい組をザンデカの町に連れて行く。
トウジのテレポテーションで町の前に跳んでもらって一瞬や。物流崩壊待ったなしだな……。
帰りたい組は二十人くらいいるので、三組に分かれてもらい宿に泊まってもらい、ライルさんと連絡を取る。
すぐにやって来てくれたライルさんにカクカクしかじか海賊壊滅させちゃった。てへぺろ☆ なんてことは言いませんよ。映像を見せてしっかりと説明させていただきました。
「……私掠免許状ですか……」
「どこかの国がこの国を狙っている、ってことですね。険悪な関係の国ってあるんですか?」
「シュリスク王国ですね。軍事国家と呼ばれています。まさかこちらまで手を伸ばして来るとは……」
軍事国家とは。どこぞのブ○カスみたいなのがいるんか? 面倒だな~。
「まあ、アングラール王国とは仲良くしたいので海賊はこちらで沈めておきますよ」
ロイドたちの仕事として海賊島を基地にして見張らせるとしよう。あそこならロイドたちも文句は言わないはずだ。
「それはありがたいです。船が止まればアングラール王国は滅んでしまいますからね」
「こちらとしても食糧庫がなくなるのは困りますからね。裏から守らせてもらいますよ」
「海賊がいないなら船で商売もいいですな。小さい頃は船長になりたいと思ってました」
へー。そんな夢を持ってたんだ。出世が大事、みたいな顔をしている人なのに(偏見)。
「じゃあ、なります? 船はこちらで用意しますよ。人材はそちらで用意してもらいますが」
今のところグージー側には二隻しか運用してない。島が開拓されるなら船はもっと欲しいところだ。
「……本気ですか……?」
「本気も本気、優秀な人はいつでも歓迎だよ。やるならこれをどうぞ。海賊が貯め込んだ財宝が入ってます。使ってください」
ライルさんみたいな優秀な人は囲っておきたい。こちらに付いてくれるなら収納の鞄の一つや二つ、まったく惜しくはないさ。
……まあ、ただで手に入れたものなんですがね……!
「わ、わかりました。お受けします」
「よかった。まあ、急がず準備をしてください。船は五隻は用意出来ますから、船団を組んでも構いませんよ」
グージーの技術力で十隻は造ってある。五隻ならすぐに渡せるだろうよ。予備は残しておきたいし。
「……はは。大出世ですな……」
「提督と名乗ってもいいですよ。グージー商会がライルさんの後ろ盾となりますんで」
さすがに海賊になられたら困るが、まっとうな商売をしてくれるのならこちらは全力で守らせてもらうさ。




