第238話 海賊
「南西に三隻の船を感知しました」
三十分ほと走ったら見張りをしていた者が叫んだ。
やはりザンデカの町に近付くと船に遭遇するか。何十隻と停泊していたからな。
「三隻とも武装あり。金属反応がありました」
武装? 金属反応? え? この時代に大砲とかあったりするのか? 火薬が生み出されたのか? 考えもしなかったよ!
「よし。船の速度を落として。ジージー見える?」
上空にいるジージーに尋ねてみる。
「ええ。柄の悪いヤツらが乗っているわ。臭そうなのがモニター越しにでも伝わってくるわ」
「ロイド。仕事だ。こちらに攻撃してきたら沈まない程度に攻撃して。乗っているヤツらの命を考慮する必要はないから」
「了解した」
ボクもDXで暴れたいが、ロイドたちに働きの場を用意してやるのもボクの役目。グッと堪えましょうだ。
こちらからも船が見えてきた。
シャレインから送られてくる映像をスマホで見る。うん、大砲を積んでいるよ。両脇に五門ずつ。前方に一門。計十一門か。なんか少なくね? カリブ海の海賊はその倍は積んでなかったか、キャプテンジャックよ?
「魔法がある世界だから油断は出来んな」
「なんか旗を上げたね?」
「停船しろ。さもなくば攻撃する。って意味なんじゃない?」
悪いな。こちらはにわかなもんで意味わからんのよ。
「ロイド。一隻に攻撃を仕掛けてみて。撫でる程度だからな」
「了ー解」
空からマニュアーが降下し、アサルトライフルを構えてフルオートで撫でてやった。
「おー。なかなか丈夫じゃん」
海に出るだけあって木造でも丈夫に造ってあるんだな~。
「トウジ、ハチヤ。突入して雑魚は海に放り込んでやって。偉そうなのは足の一本でも折って生け捕りにして。失敗したら失敗したで構わないから」
「オッケー!」
「酒代を稼がないと」
動機が不純であるが、やる気が出るならなんでもよし。いい仕事をしてきなさいな。
一瞬にして海賊船に跳び、臭そうな海賊どもを次々と海に放り込んでいっている。言っておいてなんだが、容赦ねーな。さすが戦争をやっている連中だ。
「レイ。残り二隻がそちらに向かったわ」
「ボンド。どちらかに突っ込んで船を停めて。あ、沈ませないようだからな」
「オッケー!」
こちらから見て右の海賊船へと突っ込んだ。さすが突入の専門家。お見事だ。
「で、残りはどうするんだい?」
「海にいる者に暴れさせてあげて。沈んだら引き揚げてみよう」
ダメならハチヤに揚げてもらえばいい。アクアよりは軽いはずだ。
「ニア、バリーシ、暴れな」
サリーがそう命じると、海から水色のマニュアーが飛び出した。いや、もうマリーン化してんじゃん!




