第236話 技術の粋
トゥエル指導の下、マニュアーを分解していく。
意外と分解しやすく、配線が機体中走っているってこともない。いや、ワイヤーみたいなのは走っている。これが伝達線のようだ。なんの線かは周波数器でわかるらしい。
その機器は突入艇にもあったので、再現してもらったよ。
「一応、ボルトで固定もしているんだ」
「それが一番整備しやすいからな」
「結構、精度のいい機械で造っているようだね。ナノサイズで加工してるっぽいな」
ボルトを擦ると、その精度の高さに驚いた。
「どこかの星で製造しているって話だが、そこがどんなところかはわからないんだよな」
「だろうね。こんな精度の高い技術を出せるなら。グージーも必死に探し出すだろうよ」
このボルトから職人の魂を感じる。機械で簡単お手軽に造られているものではない。かなり優秀な機械を使っているな。
二日掛けて分解し、床に綺麗に並べた。
「何百年の歴史を感じるよ」
兵器としてそれほど強力なものではない。だが、とても綺麗で、試行錯誤をして完成したことがわかる。
マニュアーを動かすプログラムも見せてもらったが、宇宙語すぎてチンプンカンプン。これは、一生をかけても無理だわ……。
「ゴーレムを動かす魔法から攻めたほうがいいかもな」
これを真似するのは諦めたほうがいい。四代くらいかけないと理解することも出来ないだろうよ。
「うん。諦めた」
基礎は残して後世の物好きが現れるのを期待しよう。ボクは、DXやシャレインで遊ぶとしよう。
解体したマニュアーを元に戻す。ルクセル製として大切に残しておこう。オーパーツになったらおもしろそうだ。
「さて。ザンデカの町に行ってみるか。船を向かわせるとしよう」
一月は過ぎた。船が到着するにはいい頃合いだろうよ。
「ハラーシ、ザンデカの町に向かう船はどうしてるっけ?」
「ザンデカの沖で待機しているわ」
「じゃあ、結構待たせた感じ?」
「のんびりやっているみたいよ。船底にシャトルを取り付けているから快適でしょうしね」
退屈してないのならなによりだが。
「アクア2は出来てる?」
ロイドたちが乗る用に鹵獲した突入艇をグージー用に改造したものだ。
「もう出来てバレンタスシアで訓練しているよ」
見ないな~と思ってたら訓練場に行ってたんかい。気付けよ、ボク!
「なら、ザンデカの町に向かうよう連絡して。船で落ち合うとしよう」
「オッケー」
「ジージー、出れる?」
スマホでジージーに繋いだ。
「もう出た。シャレイン隊で向かっているわ」
皆早いんだから。ボク、まだ用意してないんだが。
「トゥエル、ジール、また留守番よろしくね」
今や山の家の工場長と副工場長となった二人に声を掛け、出発準備を開始した。




