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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第11章

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223/230

第223話 麦問屋

 とんでもなかった。マジヤバかった。語彙力がバカになるくらい凄かった。


 トウジのテレポーテーションは約百キロ。宇宙希望で考えたら微々たる距離だが、地上ではどこでもドアレベル。しかも連続で五回は余裕とか。さらにいうなら意識を飛ばし、勘という名の座標計算でテレポテーションしているようだ。


 人間の潜在能力どんだけやねん! 幻魔な大戦になっちゃうよ! それともフォースがこんにちはしちゃった系か?


 ハチヤもハチヤでアホ凄かった。アクアをサイキネシスで軽々と浮かせてしまった。三十トンはあるヤツをだ。


 優秀すぎて逆にどう使っていいかわかんないよ。大量輸送するにも大量買いしなくちゃならない。この時代では一トン集めるのも大変だ。すぐウワサが駆け巡るよ。


 ファンタジーなワールドでもチートだよ。最終兵器を投入されたものだよ。


「……なのに使い捨てとか、意味わからんわ……」


 いや、星を粉砕する兵器もあるみたいだから、一兵器並みにしかない超能力者パニシャーライジはミサイルより安いのかもしれないな~……。


「宇宙怖いな~」


 もっと平和的にやれないものかね? う~ん。やれないんだろうな~。戦争は生存競争だから。ハァー。


 まあ、ボクは世界征服とかしたいとは思わないタイプ。夢を追い掛ける女だ。今はこの星の技術を高め、ジージーたちが元の宇宙に帰れるよう尽力しよう。


 尽力するにはまずは食い物。腹が減ってはなんとやらだ。


 効率は悪いが、市場に行って市場を荒らさない程度の量を買い、トウジにアクアまで運んでもらうを繰り返す。


 それを五日くらい繰り返していたら麦問屋の商会が声を掛けてきた。


「もし、大量に必要ならうちのを買っていただけないでしょうか?」


「それは大変ありがたいですが、どこの誰ともわからず、外から来た者に声を掛けたりしてよろしいので?」


 どこの馬の骨ともわからないボクらだから細々市場で買っていたのだ。


「はい。どうしようかと悩んでいたとき、市場で麦を大量に買っている者がいると聞き、一縷の望みにかけてやって来ました」


「なにが原因か聞いても?」


「海賊に船を襲われ、運べなくなりました」


 不運に当たった人ってことか。そちらは災いだろうが、こちらとしては幸運に当たったようだ。


「それはご愁傷様です。やはり海賊はなんとかしないとダメなようだ」


 てか、ルクセルやら海賊やら大変な地だ。個人ではなく土地が不運に見舞われてんじゃない?


「なんとか出来るのですか?」


「いえ、こちらも船を扱うので他人事ではないということです。こちらの支払いは銀になるのですが、構いませんか?」


 収納の鞄から延べ棒を出した。

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