第222話 二人は舎弟
二人に山の家での暮らしを教えたらミジルの町に向かうとする。
なんとも忙しいが、技術力を進めるためにら今、動かなければならないのだ。
「あ、レイ。船を動かす人員が決まったよ。出発させようか?」
アクアで出発しようとしたらジールがやって来て報告してくれた。
「バレンタスシアから出港させて海のデータを集めてよ。海にどんな生き物がいるか知りたいからさ」
「オッケー。そう返しておくわ」
約千キロの距離だが、航路さえ確立させればザンテカの町からバレンタスシアへ船を出してもらえるだろう。この時代はもう羅針盤があるようだからな。
「レイ。おれらも連れて行ってくれ」
アクアに乗ろうとしたらトウジとハチヤがやって来た。
「まだゆっくりしてていいんだよ。まだ本調子じゃないんだからさ」
しっかりと体調を戻してから充分だ。
「大丈夫だ。それに、レイの側にいるほうが安心出来る」
ここでは両者いがみ合うのは禁止にしている。グージーは命令に忠実だ。トゥエルもジールの命令に忠実に従っている。なんの問題はない──と言っても二人は安心しないか。昨日まで敵だった存在なんだからな。
「わかった。二人はボクの舎弟とする」
「シャテイ?」
「ボクの部下ってことさ。ただ、部下なんていうと怪しまれるから舎弟とする。もし、ボクとの関係を尋ねられたらレイの、姉御の舎弟ですと答えて」
姉御って呼ばせるのもなんだが、関係性を説明するのも面倒だ。姉御と呼ばれているのを聞いたら察してくれるだろうよ。たぶん。
「あっちに着いたら服を買わないとね」
一応、ボクやハラーシは冒険者スタイルだ。ジージーやローサは薄手のコートを着ている。二人は戦闘力は並みの冒険者くらいしかないから常に強化服を着ているのだ。
アクアへと乗り込み、ミジル近くの山頂までひとっ飛び。二人にも薄手のコートを羽織らせて町へと向かった。
ついでに茶店でおやつ用のガレットのようなキッシュのようラッシを人数分買った。何気に美味いんだよな、ここの。
「この星は美味いものばかりだな」
「うん。いくらでも食べられるよ」
なんだか食いしん坊な舎弟くんたち。太らないようにね……。
「大量に運べるなら山の家でも食えるんだがな」
今のところ集めた食糧は宇宙に運んでいる。千人強の胃袋を満たすとなると山の家に向ける量は少ないのだ。
「なら、おれたちがアクアまで運ぼうか? テレポーテーションならコンテナ一つ分は余裕で運べるぞ」
「ぼくはテレキネシスが得意だからアクアくらいの量なら余裕で運べるよ。テレポーテーションは苦手だから三十キロがやっとだけど」
なんかどんでもねーこと言ってんな。超人○ックか? ルクセルの超能力ヤベーな!




