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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第11章

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第218話 パニシャー

 二人の腹も満たされたようなので、宿に連れ帰るとする。


「一部屋追加でお願いします。あと、体を洗いたいんで井戸を使っても構いませんか?」


「ああ、構わないよ」


 払いのいい客にはサービスしてくれるようで、盥を一つ貸してくれた。


「ジージーは部屋に残ってて」


「なぜ?」


「家族でもなく恋人でもない者が異性の体を見るもんじゃない。見たいってんなら別だが」


 異性に興味がないことはわかっている。別の生命体と思っている感じだ。二つの種が一つになるには何世代かかけないと無理だろうよ。


「レイは、大丈夫なの?」


「問題ない。ルクセル人の体がどうなっているか見ておきたいしね」


 どうもあの二人はシックスたちと違う感じがする。シックスやトゥエルたちとも違う。ちょっと華奢な体格だ。戦闘員ではなく後方支援系をやっていたんじゃなかな?


「まあ、記録は取っててよ」


 井戸のところで待たせている二人のところに向かった。


「お待たせ。まずは体を洗おうか。シャワーがない時代だから我慢してね」


 井戸から水を汲んで盥をいっぱいにしたら熱魔法で沸かした。


「今のは!?」


「この星の超常的現象だよ。ボクたちは魔法と呼んでいるものだ」


「パニシャーとは違うの?」


「パニシャー? それはどんなもの?」


「これだよ」


 と、盥が浮かび上がった。超能力かい! てか、超能力はSFに入るのでしょうか? 


「まさか超能力とは。実際見ると不思議なものだ──おっと」


 いきなり落ちてきて盥をつかみ、静かに下ろした。


「今のはどっちが使ったの?」


「ぼくです」


 どちらも華奢だが、手を挙げたのはやや背が低いほうだ。なんか特徴がないんだよな、この二人って……。


「名前は、なんて呼ばれているの?」


「八番です」


 やっぱ番号名なんかい。


「そっちは?」


「十二番だ」


 大人しそうなのが八番で生意気そうなのが十二番か。


「じゃあ、八番はハチヤ。十二番はトウジって呼び名にしよう。ルクセルだとわからないようにな」


「……ハチヤ……」


「……トウジ……」


「ルクセルを捨てるならその呼び名で暮らしてもらう。嫌なら別の呼び名にするが」


「いや、これでいい。トウジか。ふふ」


「ぼくも」


 なんか気に入ってくれたようだ。シックスやトゥエルたちは喜ばなかったんだがな?


「よし。名前も決まったことだし、体を綺麗にしな。二人とも臭いからね。服はボクの代えを使うといい」


 ボクはボクサーパンツを履いている。前が開くことはないが、女物を履くよりはいいだろう。


 トウジもハチヤも裸になることに抵抗はなく、汚れた服を脱いで体を洗い始めた。

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