第216話 ミルジの町
ミルジの町へようこそ~!
って、歓迎されることもなく町へと入った。
穀物地帯の町とは言え、発展はザンテカの町に負けてはいない。大抵のものは揃っている感じっぽい。
大通りを進み、ちょっとお洒落な食堂に入った。
冒険者とかはおらず、近所の人か店で働いているような人が利用していた。
二時間前に食べたが、どんなものが食べられているかの調査でもある。ウェイトレスなお姉さんにお任せで頼んだ。
二十分くらいして出てきたのはステーキにパンが籠に入って出てきた。
他にも野菜スープもセットのようで、かなりの量となった。そんなに食べられる客に見えたのか? 女の子四人組だよ?
まあ、完食しちゃったんだけどね。大食漢ってわけじゃないが、ボクも二人前なら平気で食べられるしな。
「これからどうするの?」
「無計画」
「……そんなはっきりと言わないでよ……」
「ってのは冗談だよ」
ジージーったらいい反応してくれるんだから。
「これは、皆がこの星に慣れるための訓練さ。少なくとも五年。最大でも十年はこの星で生きて行かなくちゃならないんだ、この星での生活、そこで生きる人間を知らなければならない。食糧だけは集めないといけないんだからさ」
食糧生産する船もあったらしいが、戦いで沈んでしまったそうだ。
アルレシアで辛うじて生産出来るようだが、生き残った者を食わせる量は造れない。だから各地から食糧を集めなくてはならないのだ。
「どこかに宿を借りて食糧を買うとしようか」
四人で買える量などたかが知れているが、買い物も訓練だ。買ったものはドローンで運べばそれなりの量となるだろうよ。アクアは二トントラックくらいのものは積めるからな。
「まずは宿を取ろうか」
支払いをするついでに宿がどこかを尋ねると、兄弟がやっている宿を紹介してくれた。てか隣でした。宿と食堂は繋がってました。食堂内からも宿に行けました〜。
四人部屋がなかったので二組にわかれるとする。ボクとジージー、ハラーシとローサだ。
「夜まで時間があるから二手にわかれて町を見て回ろうか」
上から見れるとは言え、同じ目線から見ないと情報は集められないからな。
「珍しいものや気になったものは買っていいから」
買い物が楽しいとわかってくれたら他の者も地上に降りて来てくれるようになるはず。グージーは多いようでこの星をカバーするには少なすぎる。なら、この星に興味を持ってもらうことが行動を増やせるってものだ。
「気に入ったものは個人で所有して構わないから」
宇宙に出ると所有物って概念が消えてしまうようで、自分だけのものってないのだ。まずはそこから刺激してやるとしよう。




