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ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!  作者: タカハシあん
第11章

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208/231

第208話 男は単純

 頼まれたものは作り、金貨が入った革袋を三つもライルさんからいただけた。


「こんなにもらっていいの?」


 ボクとしては入港許可をいただけるのなら満足なんだけどな。


「ほとんどがマルビード様からです。町からはそれが百万ルクシェが精一杯でして。申し訳ございません。ただ、船の入港許可は問題なく進めております」


「剣王ってお金持ってんだね」


「実質、マルビード様に守られた地ですからね、ここは。依頼料も自然と上がってしまうのです」


 ふーん。剣王さんがいなくなったらどうすんだろうね?


「まあ、依頼完了ってことでボクは帰らせてもらうよ」


「ありがとうございました。まだザンテカの町に滞在で?」


「そうだね~。ここから近い町にでも行ってみようかな~」


 一旦、バレンタスシアや山の家に戻りたい。どうなっているか気になるしな。


「ハルジックの町へは行けませんので注意してください。巨石兵がいますので」


「そっちとの流通は途絶えているわけか。大丈夫なの?」


「かなり遠回りになりますが、迂回路はあります。今年中に解決出来たらなんとかなるとは思います」


 完全に途絶えてないから町に危機感はなかったのか。迷惑なのは変わらないが。


「近いのはミルジの町ですね。馬車でなら朝に出て夕方には着けますよ」


 三、四十キロってところか? ならアクアを使えばすぐだな。


「考えてみるよ」


 そう言って宿に戻り、ハラーシと話し合い、次の日に宿を出ることにした。


「また来ておくれ」


「はい。またお世話になりますね」


 女将さんに見送られ、そのまま町に出て森に隠れているアクアと合流する。


「お疲れ。長いこと待機させて悪かったね。はい、差し入れ」


 女将さんが作ってくれた弁当をボンドとエイトに渡した。


「ありがとうございます! いや~、待機だけで美味いものが食えるならいつまでも待機しますよ」


 すっかり慣れたようで軽口を叩けるようになった。ボクが女でも気にならなくなっているし。


 ……まあ、どちらかと言えば男っぽいしな。女と見られてないんだろうよ……。


「慣れすぎると元の宇宙に戻ったときに大変だよ」


「おれはもうこの星で生きることを決めたんで問題ないです!」


「おれもです!」


 ルクセル側は強制が取れてないからか、思考が縛られてないんだよな。


「まあ、好きにしたらいいよ。ただ、エネルギー問題があるから味方だった者と戦うことになるよ」


「仕方がないです。敵同士になったら」


 そこはドライなんだよな~。


 長年戦争をしているとこうなっちゃうのかね? まあ、統制はとれているから命令には従ってくれるからいいんだがな。


「味方が増えれば休息時間を増やすからがんばってよ」


 グージー側もルクセル側も休日って概念がない。ただ、休息があるだけ。だから休息時間を増やすと喜ばれるんだよ。


「はい! がんばります!」


「やったりますよ!」


 男は単純だから楽でいいよ。

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