第五章:IQ200の天才、現代知識に敗北する(建安13年/13歳)
それから数年が過ぎた。
十三歳になった俺の前に現れたのは、荊州から呼び寄せられた新たな神童――周不疑だった。
「おい、倉舒(曹冲)。なぜお前のような小童が、あの麗しき銀屏嬢の“ダーリン”などと呼ばれているのだ。不潔だ! 僕の方がIQが高いのに!」
嫉妬に狂った周不疑は、曹操の前で「絶対に解けないパズル」を俺に突きつけ、勝負を挑んできた。
しかし、対する俺(中身:拓哉)は一目見るなり鼻で笑った。
(周不疑くん……君が作ったそのパズル、有名私立幼稚園の入試問題だよ。 パズル本にも載ってる“超有名なやつ”ね!)
俺は現代人の知識で、わずか3秒で完全勝利を収めた。
「な、何ぃぃぃ!? 僕のIQ200の頭脳が……!」
ショックで白目を剥いて倒れる周不疑。
こうして知略戦は、俺の“現代人カンニング”によって周不疑の連続敗北で幕を閉じた。
(よし、これで敵は一掃――)
そう思った、そのとき。
床に転がった鉄アレイが、ゴトリと音を立てた。
まるで言っているようだった。
「私の存在、忘れてない?」(銀屏)
次の瞬間、背筋に冷たい汗が流れた。
――俺は気づいてしまった。
この世界で本当に逃げられない相手に。
天才少年・曹冲の伝説は、 現代人オタクの知識と、軍神の娘の重すぎる愛によって、 いよいよ運命の13歳(建安13年)の決戦へと向かうのであった。




