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ギャルといちゃこらしていたらダンジョン探索がはかどった件。うちのお菊がもふもふで可愛すぎる♡  作者: マネキネコ


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20/22

20. ダンジョン・ゲート

 ――吉十のマンション――


 「お菊ただいまー、いま帰ったよ!」


 玄関で靴を脱いでリビングへ続く扉を開けると、お菊がいつものように尻尾を振って僕を迎えてくれる。


 帰りを待っていてくれる者がいるというのは本当にうれしいものだ。


 とくに家族がいない僕にとっては幸せを感じるひと時でもある。


 「お――よしよし、いい子にしてたか?」


 僕はしゃがんでお菊と目を合わせ、首まわりを両手でわしゃわしゃとモフってあげる。


 お菊は首を伸ばし、目を細めて気持ちよさそうにしている。


 わしゃわしゃわしゃわしゃ……


 しばらくお菊をもふった後、僕はリビングの各所に目を走らせる。


 黒まろはすでに帰った後のようで、その姿を確認することはできなかった。


 『あいつ、マジでどこから出入りしているんだよ?』


 そう思いながら、再度リビングを見回していると、


 !!!


 なんだ、あの姿見は?


 誰だよ、勝手に取り付けたのは!


 リビング中央に置いてあるソファーの向こう側。


 お菊が寝床にしているケージの前、その側面の壁に姿見用の大きな鏡が設置してあるのだ。


 僕はお菊を連れてその姿見の前に立ってみた。


 う~ん、普通の鏡だよな。


 高さが2メートル、幅が80センチと、姿見としてはかなり大きめなサイズ。


 形は、縦長の長方形の鏡に白い木枠が付いたニトリなどでもよく見かけるタイプだ。


 映りも良いし、部屋のインテリアとしては申し分ないよな。うんうん。


 ――じゃなくて!


 なんだよコレ!?


 問題は勝手に設置されている姿見だけではなかった。


 姿見の前には、足元を埋め尽くさんばかりの魔石や鉱石、それにポーション類が無造作に置かれていたのだ。


 魔石なんかは小さい山になっている。


 呆然と僕が立ち尽くしていると、


 お菊はその中でもひときわ大きな魔石を口にくわえて僕の目の前まで持ってきた。


 コロンと魔石を置いたお菊は、お座りして僕の目を覗き込むように見てくる。


 尻尾はブンブンちぎれんばかりだ。


 !!!


 おっとこれは、お菊がダンジョンなんかでも見せる『褒めて褒めて!!』のサインだ。


 ということは、ここにあるものはお菊がモンスターと戦って得た戦利品ということなんだろうか?


 そうなると、どうやってダンジョンに出入りしたのかも気になるところだよな。


 やはり黒まろが一枚噛んでいるんだろうな……。


 僕が魔石を見ながら考え事をしていると、お菊が体をすりすり僕に擦りつけてきた。


 あ、そうだったな。まずは褒めてあげないと。


 「お菊よくがんばったな。すごいぞー!」


 お菊の背に腕をまわし、前足の付け根の部分をわしわしとモフってあげる。


 「おお、そうか、そうか、気持ちいいね~」






 お菊を褒めることで気を取り直した僕は、


 制服を脱いで部屋着に着替えると、リビングの片づけに取り掛かった。


 ………………


 「おーいお菊! お散歩いくぞー!」


 僕がそう言うや否や、お菊はすぐに僕の元へとやってきた。


 いつものように赤いハーネスを付けたら、玄関へGO!


 のはずなんだけど、


 今日のお菊は、なぜか玄関とは逆方向であるケージの方へ向かっていく。


 『おいおい、どこに行く気だよ?』


 僕がそう思っていると、


 お菊は例の姿見に自分を映して、にらめっこを始めてしまった。


 やれやれ、お菊も女の子。身だしなみには気を使ったりするのかな?


 「どうしたお菊? お菊はいつも綺麗でかわいいぞ!」


 僕が後ろから声を掛けると、お菊は姿見に近づき、チョンと鼻先を鏡に当てた。


 するとどうだろう、鏡全体がブルーに発光し始めたではないか。


 「えっ、えええええっ? これはいったいどういうこと!?」


 驚いている僕をよそに、


 お菊は鏡の中に入ったり、またすぐに出てきたりと何度も繰り返している。


 『あそぶ、たのしい、こっち、いっしょ、よしと、さんぽ』


 な、なんだ? 今のはお菊が言ったのか?


 ???


 そうだ! こんなときのために鑑定の腕輪があるんじゃないか!


 僕はお菊にステイを言い渡すと、すぐに自分の部屋から鑑定の腕輪を持ち出してきた。


 ――鑑定!



 【ダンジョン・ゲート】所有者:オキク


 ●ダンジョン内任意の場所に移動できる。

 ●ダンジョン・ゲート所有者はダンジョン内なら自由にゲートを開くことができる。

 ●ダンジョン・ゲート同士の移動ができる。

 ●ダンジョン・ゲートを一時的にclose(クローズ)することができる。



 なるほど、この鏡はダンジョン・ゲートだったのか。


 つまり、これを使えばダンジョン広場やポータルを経由することなく、


 ここからいつでもダンジョンに飛ぶことができるわけだ。


 「…………」


 これって、めちゃくちゃとんでもない事では……。(大汗!)


 所有者がお菊というところがなんとも不可解だけれど、


 誰からもらったのかは、なんとなく想像つくよな。


 「…………」


 はぁ~、なにか今日はいろいろありすぎて目が回りそうだよ。


 五郎おじさんなら何か知ってるはずだよね。夜にでもLINEで聞いてみることにしよう。


 それよりも、まず確かめないといけないことがあったな。


 「お菊、こっちにおいで」


 僕は近寄ってきたお菊にお手をさせた。


 「お菊、お手!」


 そして、――鑑定!



 オキク    Lv.5


 年齢     ー

【契約者】 ヨシト・ハヤシ

 HP   212/212

 MP   182/182

 筋力     86

 防御     81

 魔防     76

 敏捷     86

 器用     49

 知力     76

【特殊スキル】  状態異常耐性 感覚共有 空間把握

【スキル】    魔法適性(風・回復・結界)魔力操作(3)

         クリーン 挑発 念話

【魔法】     風魔法(3)回復魔法(2)結界魔法(3)

【加護】     聖獣



 やっぱりな。


 思っていたとおり、お菊のレベルは上がっていた。


 しかもLv.5だと。


 これなら、僕に起こった突然のレベルアップにも納得がいく。


 従魔であるお菊が獲得した経験値の一部が僕に流れ込んでいるということだ。


 従魔って凄いよね。


 どうしてお菊は僕の従魔になれたのだろう……?


 いま考える事でもないか。


 それにしても、


 お菊は今日一日で3つもレベルを上げたことになる。


 いわゆるパワーレベリングというやつだろう。


 それも、かなりハードなやつ。


 ハイスペックなお菊だからできた芸当だろうけど、この魔石の山はちょっと……な。


 さっきは褒めてあげたけど、これは頑張り過ぎじゃないか?


 ほんと無茶しやがって。


 一緒に強くなっていくって言っただろう。


 犬だからって先走ってんじゃないよ。


 まったく……。






 おっ、念話を覚えたのか。


 さっきのはこれだな。


 「お菊。念話を使ってなにか言ってみ?」


 するとお菊は僕の目をまっすぐ見つめ、


 『うれしい、いっしょ、よしと、だいすき、さんぽ、あーし』


 「おお、そうなのか? 僕もお菊が大好きだぞ! アハハ! アハハハハハ!」


 僕はお座りしているお菊に抱きつくと、背中をわしゃわしゃとモフりまくった。


 すごい、すごいぞー! 


 以前からお菊は僕の言葉が分かるんじゃないかと思っていたけれど、


 自分の意思をはっきり伝えることができるなんて、これってもう最高でしょう!


 ピーン!{スキル「念話」を獲得しました}


 お菊が持っているスキル(感覚共有)の影響だろうか、僕にも念話が使えるようになった。






 ――はっ、こうしちゃいられない!


 僕はお菊をモフるのをやめ、すぐにダンジョン・アタックの準備に取り掛かった。


 ………………


 「さあ、行ってみようか? まずはお菊がどの辺りで戦っているのか知りたいから、そこへ連れていってくれ。危険だと判断したら、すぐに撤退するからね」


 僕が『進め』とGOサインを出すと、ハーネスを付けたお菊は自信ありげに尻尾をふりながらダンジョン・ゲートを潜っていく。


 ええっと、僕もこのあとに続けばいいんだよね?


 おっかなびっくり鏡に触れると、そこには何も存在しないかのように手がスーっと鏡の中へ入っていく。


 鏡をすり抜けてみると、そこには草木が生い茂ったジャングルが広がっていた。


 ひょえ―――っ! いきなり『森林エリア』なのかよ!


お読み頂きましてありがとうございます。


次回をお楽しみに!

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script?guid=on挿絵(By みてみん)
   
プチ プチ(。・・)σ|ω・`)ノ おっ押して。押して~!
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おもしろい! と感じたら押してください。お菊が喜びます。U•ɷ•)ฅ
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