第5話 親友の下 それは安息の色
来るのが随分と遅くなってしまった。
精神状態を安定させるのに、時間を要した。
ちょっとまだふらついている。
空はもうすっかり群青色になっていた。
校門に向かうと光と瑞希の姿が…
「おっ、来たぞ。」
「あっ、ホントだぁ~。亜紀ぃ~遅かったねぇ。」
あぁ…瑞希と光の下にいると安心する。
「亜紀…?」
瑞希が心配して声を掛ける。
「えっ!?あっごめん。ちょっと顔洗ってた…」
少しずつメンタルも調律され調子が戻ってきた。
「でも顔色凄く悪いよ…大丈夫…じゃないよね…」
瑞希はさらに心配するも、どうしたら良いか分からないようだ。
「お前…先生に何言われたんだ!?」
暫く黙っていた光が亜紀に疑問を投げ掛けた。
「えぇ…えぇ…っと…進路の事…」
とあながち間違ってはいない回答した。
しかし光は
「進路?新学期早々?」
っと疑問が疑念に変わっていた。
「2つ…あるんだけど…どっちにするか決まらなくて…」
「えっもう2つ決まってるの!?でも折角決まったのに2つってそりゃ悩むわぁ~」
瑞希は何も分かっていない。
瑞希のこういうところが逆にボクにとっては嬉しい。
当たり前の日常に戻れる。
何も気にしなくていい。
「そうだね。」とボクは相槌を打っておく。
その様子を見ていた光は納得がいかないようで、黙りこんでいるが、
きっと考え事をしているのだろう。なんか申し訳ない。
ボクは話をまとめるように言う。
「今は2人の側にいたいな…」
「そんなに悩んだんだ…お疲れ様!!」と瑞希。
どんなに辛いことがあっても3人でいれば乗り越えられる。
親友の下。それは安息の色だ。




