表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女性VTuber向け 朗読しやすい3分シチュエーションボイス台本集 〜季節イベント対応〜(無料・使用許諾不要)  作者: 常陸之介寛浩 本能寺から始める信長との天下統一
6月に合わせた台本集

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/42

ジューンブライド番外 第4話 ジューンブライドって、選ばれた子だけのものなんだね

(地雷系・メンヘラ寄り/結婚できない不安/かなり親しい相手)

朗読使用者への簡単な設定説明


この台本は、女性VTuberが「可愛い口調の中に不安と依存を抱えた女の子」として読むシチュエーションボイスです。

6月、SNSで流れてきたジューンブライドの写真や結婚報告を見て、彼女が急に不安になり、相手に電話してしまう場面です。

まだ結婚どころか、関係性も曖昧。だからこそ「私はちゃんと選ばれるの?」という気持ちが強く出ます。

声は最初は明るく可愛く、途中から少しずつ不安をにじませてください。泣き叫ぶより、笑おうとして笑えない感じが刺さります。


---------------------------------------------------------------------------------------------------


……もしもし。


あ、出た。


……ううん。

ごめんね。

こんな時間に。


寝てた?

……寝てない?


ほんと?


なら、よかった。

いや、よくはないかも。

ちゃんと寝なきゃだめだよ。

……って、私が言えることじゃないんだけど。


ふふ。

私も、ちょっと眠れなくて。


うん。

変なもの、見ちゃった。


……変なものっていうか。

別に、悪いものじゃないんだけど。


SNS見てたらね、結婚式の写真がいっぱい流れてきたの。

六月だからかな。

ジューンブライドってやつ。


白いドレス着て、花束持って、すごく幸せそうに笑ってる女の子。

隣には、その子を選んだ人がいて。

まわりの人たちも、みんな笑ってて。


……きれいだった。


すごく、きれいだったよ。


だから最初は、普通に「いいなあ」って思ったの。

このドレス可愛いな、とか。

このブーケ、色合い好きだな、とか。

こういう髪型もいいな、とか。


そういう、普通の女の子みたいなことを考えてた。


……でも。


見てるうちに、なんかちょっと苦しくなっちゃった。


……ねえ。

ジューンブライドって、選ばれた子だけのものなんだね。


……あ。


ごめん。

急に重かった?


でも、思っちゃったの。


白いドレスって、誰でも着られるように見えるけど。

本当は、誰かにちゃんと選ばれた子が着る服なんだなって。


「この人と一緒にいたい」って思われた子。

「隣に立ってほしい」って言われた子。

「未来を一緒に」って、ちゃんと約束してもらえた子。


そういう子が着るものなんだって思ったら。

急に、遠く見えた。


……私には、まだ遠いなって。


ううん。

結婚したいとか、今すぐそういう話をしたいとか。

そういうことじゃないよ。


わかってる。

まだ早いってことくらい。

そういう重い話をいきなりされたら困るってことも、ちゃんとわかってる。


でもね。


私は、たぶん。


選ばれたいんだと思う。


……あは。

言っちゃった。


すごいね。

夜って怖いね。

昼間だったら絶対言えないこと、言えちゃう。


でも、本当。


誰かの一番になりたい。

たくさんいる中のひとりじゃなくて。

都合のいいときだけ話す相手じゃなくて。

寂しいときだけ思い出される子じゃなくて。


ちゃんと、選ばれたい。


……あなたに。


……。


ごめん。

また困らせた。


でも、今日はちょっとだけ許して。

このまま一人で考えてたら、もっと変な方向に行きそうだったから。

だから電話したの。


あなたの声を聞いたら、少し落ち着くかなって思って。


……うん。

落ち着くよ。


声を聞くだけで、少しだけ。

でも、その少しだけが欲しかった。


ねえ。


あのね、私。

白いドレスの写真を見ながら、すごく嫌なこと考えちゃった。


いつか、あなたが誰かを選ぶ日が来たらどうしようって。


私じゃない誰か。

私より明るくて、素直で、ちゃんとしてて。

不安になるたびに電話なんかしてこなくて。

重いこと言わなくて。

面倒くさくなくて。


そういう子を、あなたが選んだらどうしようって。


……やだ。


それ、すごくやだ。


ごめんね。

こんなこと言われても困るよね。


でも、やなの。


あなたが誰かの隣で笑ってる未来を想像するだけで、胸の奥がぎゅってなる。

その子が白いドレス着てて、あなたがその子を見て優しく笑ってたら。

私、たぶん平気な顔できない。


……ううん。

できるかも。

表面だけなら。


「おめでとう」って言えるかも。

笑えるかも。

ちゃんと祝福してるふりも、できるかも。


でも、帰ったあとで、きっと泣く。


……あは。

ほんと、面倒くさいね。

まだそんな未来、どこにもないのに。

勝手に想像して、勝手に傷ついてる。


でも、想像しちゃうの。


六月って、そういう月なのかな。

街中が結婚とか幸せとか約束とか、そういう言葉でいっぱいになって。

私みたいな曖昧な場所にいる子は、急に不安になる。


自分だけ、どこにも選ばれてないみたいで。


……ねえ。


私って、ちゃんとあなたの中にいる?


……いる?


本当に?


……ごめん。

こういう聞き方、ずるいよね。

答えさせるみたいで。


でも、聞きたかったの。


私は、あなたの一番じゃないかもしれない。

そんなこと、今すぐ求めたらだめだってわかってる。

でも、せめて。

せめて、ちゃんと特別なところにいたい。


他の人と同じじゃなくて。

ただの知り合いじゃなくて。

寂しい夜に電話しても、少しは許してもらえるくらいの場所にいたい。


……うん。


ありがとう。


今の返事だけで、少し息できる。


……ねえ。

私、今日ちょっと可愛くないね。


本当はもっと、明るく話すつもりだったの。

「見て見て、このドレス可愛いね」とか。

「ジューンブライドって素敵だね」とか。

そういう可愛い話をして、ちょっとだけあなたの反応を見て。

それで終わるつもりだった。


なのに、実際はこれ。


選ばれたいとか。

他の子は嫌だとか。

あなたの中にいたいとか。


……重いよね。


でも、これも私なんだと思う。


可愛いものが好きな私も。

白いドレスに憧れる私も。

幸せそうな写真を見て少し笑える私も。

そのあとで、急に不安になって電話しちゃう私も。


全部、私。


……だから。


嫌いにならないで。


……あ。


今のは、ちょっと言い方がだめだった。

また答えを急かすみたいになる。


でも、でもね。

今日は、そういう言葉が欲しかったの。


大丈夫って。

今の私でも、切られないって。

ちゃんと聞いてるって。


それだけでいいから。


……うん。


……ありがとう。


ほんとに、ありがとう。


ああ、だめ。

声聞いたら、ちょっと泣きそうになった。


泣かないけど。

泣いたら、もっと困らせるし。


……え?

泣いてもいい?


……そういうこと言うの、ずるい。


本当にずるい。


優しくされたら、もっと甘えたくなるのに。

もっと欲しくなるのに。

それでも優しくするんだもん。


……ねえ。


今すぐじゃなくていいから。


いつかでいいから。


私のことも、選んでくれる?


……。


ごめん。

やっぱり、今のは答えなくていい。


今すぐ返事されたら、それはそれで怖いし。

答えが聞きたいのに、聞くのも怖い。

ほんと面倒だよね。


だから、今日は違う言葉でいい。


「いつかね」って言って。


嘘でもいい。

……ううん。

本当は嘘じゃないほうがいいけど。


でも、今日はそれで眠れるから。


「いつかね」って。

「ちゃんと考えるよ」って。

そう言ってくれたら、今日の私はたぶん大丈夫。


……うん。


……そっか。


ありがとう。


今の、ちゃんと大事にする。


あのね。

ジューンブライドの写真を見て、不安になって、泣きそうになって。

でも、あなたに電話してよかった。


一人で見てたら、白いドレスがすごく遠いものに見えたけど。

今は少しだけ、未来って言葉が怖くなくなった。


まだ届かなくても。

まだ選ばれていなくても。

まだ約束なんてなくても。


私は、今日、あなたに声を聞いてもらえた。


それだけで、少しだけ救われた。


……ねえ。


もしまた、こういう不安になったら。

電話してもいい?


……本当に?


……うん。


じゃあ、するかも。


でも、毎回こんなに重くはしないように頑張る。

たぶん。

……できるだけ。


ふふ。

ちょっと笑えた。


よかった。

あなたの声、やっぱり効くね。


……そろそろ寝ないとだめだよね。


でも、最後にもう一回だけ言っていい?


ジューンブライドって、選ばれた子だけのものなんだね。

そう思って、少し苦しくなった。


でも、いつか私も。

ちゃんと選ばれる子になりたい。


……できれば、あなたに。


今すぐじゃなくていいから。

急かさないようにするから。

でも、忘れないで。


私は、あなたの未来に入りたいって思ってる。


……おやすみ。


今日は、嘘でもいいから夢の中でくらい。

白いドレスの隣に、あなたがいてくれたらいいな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ